『北風と太陽』の本文と単語・文法
ある日、北風と太陽が言い争いをしていました。北風は「僕は何でも吹き飛ばせる。世界で一番強いのは僕だ」と言いました。それを聞いて、太陽は「確かに君は力がある。でも、やはり世界で一番強いのは僕だ」と言い、お互いどちらも引きませんでした。ですから、力比べをすることにしました。その力比べは、あそこを歩いている旅人の服を脱がせたほうが勝ちというものでした。
まずは、北風から始めました。「あの旅人の服を簡単に吹き飛ばしてみせるよ」と言い、「びゅー」と、旅人に冷たい風を吹き付けました。そうしたら、旅人は「なんて寒いんだ」と言い、更に1枚、服を取り出して、今の服の上に重ねて着込みました。それでも、北風は負けまいと、もう1度「びゅー」と、旅人に冷たい風を吹き付けました。しかし、旅人は、飛ばされないように、服をしっかり押さえながら、体を前屈みにして、歩き続けました。北風は、とうとう諦めました。
太陽が「今度は僕の番だ」と言うと、旅人にぽかぽかと暖かく優しい日差しを照らしました。旅人は「ぽかぽかと暖かくなってきたぞ」と言い、重ね着していた服を1枚脱ぎました。そして、太陽は、旅人に更に優しい日差しを照らし続けました。歩いていることもあり、旅人は汗ばんできました。ちょうど川沿いがあったので、旅人はそこで一休みすることにしました。
太陽はその時、じりじりと強い日差しで、旅人を照らし始めました。旅人は、「こりゃたまらん」と言って、服を全部脱ぎ捨て、目の前の川に飛び込みました。
単語
言い争い 吹き飛ばす 引く 力比べ 吹き付ける 取り出す 重ねる 着込む 押さえる 前屈み とうとう 諦める 番 日差し 照らす 重ね着 脱ぐ 汗ばむ 一休み 脱ぎ捨てる 飛び込む
文法
動詞(辞書形)+ことにしました 動詞(ない形)+まい 動詞(ない形)+ように
「北風と太陽」の内容確認の質問
①北風と太陽は何を言い争っていましたか。
②北風と太陽はどんな力比べをすることにしましたか。
③北風はどうやって旅人の服を脱がせようとしましたか。
④太陽はどうやって旅人の服を脱がせましたか。
⑤○○さんなら、どうやって旅人の服を脱がせますか。
⑥この物語は読者にどんな教訓を伝えようとしていると思いますか。
⑦今までどんな教訓を得たことがありますか。
最後のまとめとして、今までの人生の中で、どんな教訓を得たことがあるのかを話してもらうと良いです。また、その教訓をもとに、いろいろな故事成語を教えたり、新たな四字熟語を作ってもらう活動につなげることもできます。
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