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「に」(教材面)昔話の読解教材

昔話の読解教材⑥ 『どうして月に兎がいるのでしょうか』

「に」(教材面)
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『どうして月に兎がいるのでしょうか』の本文と単語・文法

 

Ⅰ 昔、昔、あるところに、兎と狐と猿がいました。3匹は、いつもこんなことを話していました。

兎「どうして、私たちは動物に生まれてしまったのでしょう」
狐「きっと生まれる前に悪いことをしてしまったのでしょう」
猿「それで、神様が怒って、私たちを動物にしたのでしょう」
兎「それでは、人のために、良いことをたくさんしなければなりませんね」

三匹は、このように考えて、毎日良いことをしようと決めました。

 

Ⅱ それを見ていた神様は、3匹が本当に親切な心を持っているか、試すことにしました。神様は、お爺さんの姿になって、3匹のところに来て言いました。「ああ、お腹が空いた。死んでしまいそうだ」可哀想なお爺さんを見て、3匹は、すぐに食べ物を探しに行きました。最初に帰って来たのは、猿です。猿は木に登って、果物をたくさん取って来ました。次に帰って来たのは、狐です。狐は川へ行って、魚をたくさん取って来ました。果物と魚をたくさん食べたお爺さんは、お腹がいっぱいになって、言いました。「美味しい食べ物のおかげで、お腹がいっぱいになりました。どうもありがとう」

 

Ⅲ しかし、兎はなかなか帰って来ません。しばらくして、やっと帰って来た兎に、狐と猿が尋ねました。「遅かったですね。何を取って来たんですか?」兎は、狐と猿に言いました。「これから、私が取って来た食べ物を焼きますから、火を準備してください」

 

Ⅳ  火の準備ができた時、兎が言いました。「私には力がなくて、何も取って来ることができませんでした。だから、お爺さん、私の体を焼いて食べてください」兎は、あっという間に火の中に飛び込んでしまいました

 

Ⅴ 神様は、自分の体を焼いた兎にとても感心しました。そして、世界中の人々が、兎のことを忘れないように、兎を月に移しました。私たちは、空を見ると、いつも月にいる兎を見ることができます。月に兎がいるのは、このような理由があるからです。

 

単語

狐 姿 お腹が空く お腹がいっぱいになる 登る 焼く あっという間に 飛び込む 移す 

 

文法         

動詞(て形)+てしまいます 名詞+のために  動詞(ない形)+なければなりません 

動詞+そうです 名詞+のおかげで  動詞(ない形)+ないように

 

 

『どうして月に兎がいるのでしょうか』の内容確認の質問

 


①昔、昔、あるところに誰がいましたか。

②3匹はいつもどんなことを話していましたか。
③3匹はどうして良いことをしようと決めましたか。
悪いことにはどんなことがありますか。良いことにはどんなことがありますか。
⑤それを見ていた神様はどうしましたか。
⑥神様は実際どんな姿になって、どんな演技をしましたか。
⑦可哀想なお爺さんを見て、3匹はどうしましたか。
⑧猿は何を取って来ましたか。どうして果物を取ることができたと思いますか。
⑨狐は何を取って来ましたか。どうして魚を取ることができたと思いますか。
⑩兎は何を取って来たと思いますか。(この質問の時点ではⅢまでのプリントしか配っていませんので、正解が出るまで意見を言ってもらっています)
⑪どうして兎は火の中に飛び込みましたか。
○○さんが兎なら、どうしますか。
⑬神様は兎をどうしましたか。それはどうしてですか。
中国も月に兎がいますか。どうして中国も月に兎がいますか。

 

こちらはみんなの教材サイトに紹介されている日本の昔話です。こちらのサイトは会話や読解、聴解などの様々な教材を無料で利用できます。また、利用者が作った教材も公開されていますので、明日の授業で何をやろうか困ったときなどに、こちらのサイトを利用すると、とても役立ちます。

 

『どうして月に兎がいるのでしょうか』の読解教材は季節の活動の読解教材ですので、中秋節の時期に合わせてやると、とても効果的です。

 

また、⑥の質問では実際に神様の演技をしてもらっています。実際に演技をしてもらうことで、場を盛り上げることができます。もし時間が余れば、猿、狐、兎、神様役を決めて、アドリブを入れながら、演技をしてもらうと、もっと授業を盛り上げることができます。

 

また、⑭の質問のように、日本と中国を比べる質問を入れてみるのも良いです。毎回、「中国ではどうですか」と聞くことによって、中国と日本の文化・習慣などを比較できますので、改めて両国の文化・習慣の違いを考えるきっかけにもなります。 

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