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「は」(技術面)

会話の授業のモデル会話の音読指導の方法

「は」(技術面)
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会話の授業のモデル会話で、まず大切なのは音読指導だと思います。なぜなら、モデル会話をスラスラ読めるようになってはじめて、流暢に会話ができるようになると思うからです。
 

「みんなの日本語」のモデル会話

 

 

図書館の人:はい、みどり図書館です。
カリナ:あのう、そちらまで、どうやって行きますか。
図書館の人:本田駅から12番のバスに乗って、図書館前で降りてください。3つ目です。
カリナ:3つ目ですね。
図書館の人:ええ、降りると、前に公園があります。図書館はその公園の中の白い建物です。
カリナ:わかりました。それから、本を借りるとき、何か要りますか。
図書館の人:外国の方ですか。
カリナ:はい。
図書館の人:じゃ、外国人登録証を持って来てください。
カリナ:はい。どうもありがとうございました。

 

こちらは「みんなの日本語」第23課のモデル会話です。

 

音読指導の方法

 

私は会話の授業でモデル会話を音読指導するとき、以下の手順でやっています。

 

①追い読み

 

まず、教師の後に続いて、1文ずつ読ませています。文が長い場合は読むのが大変ですので、1文を区切りながら、読ませています。
 


②交代読み

 

追い読みの後に、次は交代読みをさせています。例えば、廊下側の半分(図書館の人)、窓側の半分(カリナさん)で読ませています。読み終わったら、役割を交代します。

 

毎回、同じ形の交代読みでは学生も飽きてきますので、毎回交代読みにバリエーションをつけています。

 

例えば、男子(図書館の人)、女子(カリナさん)であったり、1月生まれ~6月生まれ(図書館の人)、7月~12月生まれ(カリナさん)であったり、A型・B型(図書館の人)、AB型・O型(カリナさん)であったり、先生が好きな人(図書館の人)、先生が嫌いな人(カリナさん)であったりです。

 

時には9対1の割合になる場合もありますが、その場合は私が少ないほうに入って、一緒に読んでいます。

 

③二人読み

 

交代読みが終わったら、隣の人と二人ペアになって、役割交代をさせながら、何回も読ませています。

 

二人のペアがスラスラ言えるようになってきたら、二人のペアで教科書を見ないで、モデル会話がスラスラ言えるように、暗唱させています。
 
  

④発表読み

 

私は二人読みのときに、机間巡視して、ペアの会話を聞いてます。その時に教科書を見ないで、モデル会話をスラスラ言えるようになったペアをチェックし、その後、その何組かのペアに教室の前で暗唱させています。

 

暗唱させるときはそのモデル会話にあった動作なども入れさせ、演技をさせています。そうすることで、会話に臨場感が出て、会話を聞いているほうも楽しみながら、聞くことができます。

 

⑤スピード読み

 

発表読みが終わったら、スピードを上げて、教師の後に続いて、全員でもう1度、追い読みをしています。この時点で学生たちは会話文がだいたいスラスラ読めるようになっています。
 
  
⑥暗唱読み

 

最後の締めとして、教科書を見ないで、全員ですべての会話文を暗唱させています。そのときは天井を見ながら、暗唱させています。

 

教科書を閉じてしまうと、暗唱がうろ覚えの人は参加できなくなってしまいますので、その場合は教科書をちらちら見ながらでも良いことにしています。

 

私も暗唱読みに一緒に参加していますが、意外にも私よりも学生たちのほうがしっかり覚えています。ですから、私が自分の言い間違えに気づいて、すぐさま直したときなどは笑いが起きます。

 

このように段階を踏んで、音読指導していくと、最後には学生たちがスラスラ会話文が読めるになります。

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