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中国の社会問題を題材にしたドキュメンタリー番組②

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蟻族の詩~上海求職旅館の若者たち~

こちらのドキュメンタリー番組は「蟻族」と呼ばれる中国の就職浪人にスポットを当てています。

「求職旅館」はそんな蟻族の就職活動を支えるための格安旅館です。蟻族はこの求職旅館を拠点として、日々就職活動を行っています。その地道な暮らしぶりと社会的な弱さから「蟻族」と呼ばれています。

蟻族の両親は下流階級で所得も低いため、農民工として、出稼ぎに出ています。ですから、蟻族の多くは貧困第二世代です。

そのため、彼らは親の貧困から抜け出してほしいという期待を背負っているため、小さいときから一生懸命勉強し、苦学して大学に入り、良い就職先を目指して、日々勉強に励んできました。

しかしながら、中国は就職競争が激しいですから、企業の採用基準もとても厳しく、企業の採用担当者たちは口々に「新卒を採用するのは難しい。私たちが求めているのは即戦力。新人を育てている時間がない」と言っています。

そうであるなら、新卒はいつまでたっても働けないのではと思ってしまいますが、この企業と学生とのミスマッチが今の中国の現実です。

中国では大学生の数が多いため、就職競争が激しく、大学を卒業しても、就職できない学生が巨万とおり、今社会問題になっています。

ですから、蟻族たちにとって、両親の期待は日々重荷と化していき、いつの間にか貧困からの脱出の夢は失望へと変わっていきます。

日本でもかつて就職氷河期がありましたが、今の中国はそれ以上に厳しいです。なぜなら、大学入学者数の増加と中国経済の停滞が相まって、職がない状態が続いているからです。

日本語学科の優秀な学生たちでさえ、よい就職先に就職できず、アルバイトで生計を立てている学生がたくさんいます。そのため、今の時代は日本語+αの技能を持っていなければ、採用されないのが現状になってきています。

私がこのドキュメンタリー番組を見て、一番衝撃的だったのは、一流大学を卒業しているのに、上海万博の会場で、傘を売っているある男子学生の姿でした。公安が来て、謝っている彼の姿を見て、泣けてきました。

どこにあるのか 僕らの夢 どこにあるのか 僕らの希望

どこにあるのか 僕らが羽ばたく場所

僕らには何もないけど 見果てぬ夢を追って行く

誰にも相手にされなくても 歩いて行くのさ

学生の中には、将来のことを考えずに、大学に入ってから遊び耽けている学生が多くいますので、そんな学生たちに活を入れるためにも、このドキュメンタリー番組を見せることをぜひお勧めしたいと思います。きっと勉強を怠けていた学生たちにやる気を起こさせることができるでしょう。

中国三和人材市場~中国・日給1500円の若者たち~

中国は就職するのがとても厳しいですので、各地に工場などでの長期労働を斡旋する職業斡旋場があります。その中で、中国全土から毎日仕事を求め、たくさんの若者たちが押し寄せて来る職業斡旋場があります。

それは深圳にある三和人材市場です。こちらのドキュメンタリー番組は三和人材市場での出稼ぎ労働者の希望と絶望の間をあえぐ姿を追っています。


このドキュメンタリー番組の中に3人の仲良し三和ゴットがでてきます。三和ゴットとは長期労働を嫌い、日雇いで暮らしている人たちのことです。彼らは1日働いて、3日遊ぶことをモットーにしているため、人々はそのような人たちのことを皮肉を込めて、三和ゴットと呼んでいます。

三和ゴットの特徴はまず怠けて仕事が嫌いです。そして、給料が低くて、疲れる仕事はやりません。また、何日間もご飯を食べなくても平気で、道端で寝るのをいといません。つまり、明日以降のことは何も考えず、今だけを良く生きて行こうというのが三和ゴットの大きな特徴です。

私もかつて工場で長期労働した経験がありますが、確かに工場での仕事は大変なので、工場で働きたくないというこの3人の三和ゴットたちの気持ちもよくわかります。

ただ、この3人の三和ゴットを見ていて、彼らの両親は出稼ぎに行って生活のために一生懸命働いているのに、息子たちは何をやってるんだという怒りが込み上げてきてしまいました。

やはり、ここまで育ててくれた両親のために、早く親孝行をすべきだと思いましたし、守るべきものがあるのとないのとでは、人間ここまで違いが出て来てしまうものなのかとも思いました。

また、この番組を見て感じたことは、技術を持つことの大切さでした。ここに来る若者たちのほとんどは何も技術を持っていません。そのため、いい仕事が見つかりません。

かくいう私も日本語を教える技術以外は何も持っていませんので、仕事がなくなってしまったとき、何か他の技術を持っていなければ、私もいつか三和ゴットになってしまう日が来るかもしれません。

そうならないためにも、やはり技術や資格を持っておくことは、今の中国社会で生きて行く上において、とても大切なことだとこのドキュメンタリー番組を見て、つくづく思いました。

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