中国人は促音の発音が苦手
中国人は日本語の促音の発音がとても苦手です。なぜなら、中国語には促音の発音がないからです。中国語は難しい発音ばかりなのに、それでも、中国人にとって、苦手な発音があるのにはちょっとびっくりしてしまうかもしれませんが。
例えば、日本語を習い立ての学生はこの文「明後日は特急に乗って、出張に行ってきます」(あさってはとっきゅうにのって、しゅっちょうにいってきます)がなかなか言えません。だいたいこう言ってしまいます。「あさてはときゅうにのて、しゅちょうにいてきます」と。
中国人はこの促音の「っ」を1拍溜め置くのが苦手です。ですから、いつも先程の文のように、促音の「っ」を抜いて、発音してしまうことが多いです。中国語はスピードが速いですので、一拍を置くようなことがないからなのでしょう(笑)
ですから、逆に言えば、日本人が促音の「っ」を抜いて発音すると、中国人が話すあの片言の日本語を真似することができます(笑)
促音の練習をするときは促音がない単語とある単語を一緒に並べて、練習するのがお勧めです。
例えば、
きて きって
さか さっか
めちゃ めっちゃ
とても とっても
これらの練習をすることによって、2つの発音の違いを理解させることができます。ただ、理解できたとしても、それを定着させるのはなかなか難しいのですが。ですから、毎回、授業のウォーミングアップとして、促音がたくさん入った文を読ませると良いと思います。
中国人は長音の発音も苦手
それから、中国人は日本語の長音の発音も苦手です。例えば、「おじいさん」の「い」、「おばあさん」の「あ」、「おねえさん」の「え」、「おにいさん」の「い」などです。外来語では「コンピューター」や「ケーキ」、「コーヒー」などの「ー」の伸びる音がなかなか言えません。
なぜなら、中国語には長音もないからです。そのため、長音が難しく感じ、「おじいさん」を「おじさん」、「おばあさん」を「おばさん」、「おにいさん」を「おにさん」、「おねえさん」を「おねさん」、「コーヒー」を「コヒ」などのように長音を抜いて、発音してしまうことが多いです。
ですから、こちらも長音がない単語とある単語を一緒に並べて練習するのがお勧めです。
例えば、
おじさん おじいさん
おばさん おばあさん
おかさん おかあさん
ビル ビール
コラ コーラ
ホラ ホラー
こちらもこれらの練習をすることによって、2つの発音の違いを理解させることができます。ただ、理解できたとしても、それを定着させるのは難しいのですが。ですから、毎回授業のウォーミングアップとして、長音がたくさん入った文を読ませると良いと思います。
そうすれば、促音・長音の発音に対する苦手意識もなくなり、だんだん促音・長音の発音に慣れてきて、きれいに発音をすることができるようになってきます。
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