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「に」(教材面)五十音

「じ」「ぢ」と「ず」「づ」の発音

「に」(教材面)
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「じ」「ぢ」と「ず」「づ」の発音

 

濁音・半濁音を教えた時に

 

①ざ行の「じ」とだ行の「ぢ」

②ざ行の「ず」とだ行の「づ」

 

この2つの発音は同じですか?

 

とよく質問されます。

 

中国語は発音がとても難しく、また、母音・子音の数もとても多いですので、発音についてはよく質問されます。やはり、中国人は耳がとても良いのでしょう。どうやら学生にとっては私の「じ」「ぢ」と「ず」「づ」の発音が違うように聞こえるようです。

 

「じ」「ぢ」と「ず」「づ」の発音は昔は違っていたようなのですが、今は同じ発音で使われています。

 

私は同じ発音をしているつもりなのですが、しかしながら、学生の耳には違うように聞こえるようです。今までこの2つの発音の違いを特に意識したことがなかったので、中国人の耳にはどう聞こえているのか理解できないのですが。

 

ですから、私は「この2つは昔は発音が違いましたが、今は全く同じ発音です」と説明しています。そうすると、必ずどちて坊やではありませんが、「どうして発音が同じなのに、2つの字があるのですか?」と聞かれます。

 

「じ」「ぢ」と「ず」「づ」の使い分け

 

この「じ」「ぢ」と「づ」「ず」の発音の違いは江戸時代の元禄期の頃にはもうなくなっていたようです。今から約300年前ぐらいにです。

 

そのため、現在は発音の違いはなく、ただ表記上の約束事として使い分けられている程度です。

 

国が定めた「現代仮名遣い」では「ぢ」と「づ」は2つの場合に限って、使われるとされています。

 

①連濁(2つの語が結合して、1語を作るとき、後ろの語の語頭の清音が濁音に変わること)によって、「ち」「つ」が濁って生じたことが明らかである場合

 

例 鼻+血(はな+ち)→鼻血(はなぢ)  三日+月(みっか+つき)→三日月(みかづき)

 

②同音連呼(同じ音が続く時、2つめの音が濁ること)によって、「ち」「つ」が濁って生じたことが明らかである場合

 

例 縮む(ちぢむ) 続く(つづく)

 

この2つ以外の場合は「じ」「ず」を使うこととされています。

 

その他として、

 

「ぢ」「づ」は和語(訓読みする語)に表れることが多く、また、「ぢ」「づ」は語の最初には来ない

 

というルールもあります。

 

ですから、質問されたら、このように説明しています。ただ、1年生に説明するときは中国語を使わなければならないので、私にとっては説明するのが至難の業なんですが。ですから、そのときは「その真相は中国人の先生に聞いてください」と言っています(笑)

コメント

  1. しき より:

    先生の文章を拝読して、大変勉強になりました。誠にありがとうございます。

    • irohanihoheto より:

      しきさんのお役に立てて、とても光栄です。こちらこそわざわざコメントしてきただき、誠にありがとうございます。