日本語文法 理由(から、ので)
この記事でようやく400記事目になりました。私は怠け者なので、更新頻度は週に2回ほどと少ないのですが、中国の大学の日本語教師事情を知りたい閲覧者の方が日に日に増えてきましたので、なんとか書き続けてきて、良かったかなと思います。次は目指せ500記事です。
ただ、もうネタ切れになってきてしまったのですが。もう半年以上、中国の大学から離れていますので、なかなか書くネタが思い浮かばなくなってきてしまいました。
そこで、苦肉の策として、知識のまとめも兼ねて、日本語の文法について、書くことにしました(笑)
第1回目は学生からよく質問される、理由(から、ので)の使い分けについてです。私は学生から「から」と「ので」の使い分けを聞かれたら、いつもこう答えています。
「「から」も「ので」も、日本人と中国人の見た目と同じく、それほど違いはない」と(笑)
文法的には「から」も「ので」も接続助詞です。一番大きな違いを挙げるとすれば、
「から」は文末に「命令などの強い意志を表す表現」を取ることができる
「ので」は文末に「命令などの強い意志を表す表現」を取ることができない
でしょうか。
〇学校に遅れるから、早く食べなさい
?学校に遅れるので、早く食べなさい
「ので」は文末に「命令などの強い意志を表す表現」を取ることができないことから、多くの日本人が「から」よりも「ので」のほうが丁寧だと感じるのかもしれません。
また、「から」は「命令などの強い意志を表す表現」を取ることができるので、話し言葉的で、「ので」は「命令などの強い意志を表す表現」を取ることができないので、書き言葉的と感じるのかもしれません。
また、「から」は「命令などの強い意志を表す表現」と相性が良いため、主観的な理由(理由を強く主張)として、「ので」は「命令などの強い意志を表す表現」と相性がよくないため、客観的な理由(理由を婉曲的に主張)として、使われるようになったのかもしれません。
先生「どうして遅刻しましたか」
学生 ①「バスが遅れたから、遅刻しました。」
学生 ②「バスが遅れたので、遅刻しました。」
①の場合は「から」を使っていますので、主観的な理由(理由を強く主張)が述べられています。ですから、遅刻した理由はバスが遅れたから、つまり、「遅刻したのは私のせいではなく、バスのせいだ」という遅刻の正当性を主観的に強く主張しているニュアンスが含まれています。ですから、目上の人に対して、理由を述べるときに、「から」を使ってしまうと、相手に不快感を与えてしまうおそれがありますので、学生に注意させる必要があります。
②の場合は「ので」を使っていますので、客観的な理由(理由を婉曲的に主張)が述べられています。こちらの場合は遅刻した理由はバスが遅れたのでなのですが、その裏には「私は学校に早く着くようにもう少し早くバスに乗るべきでした」とか「私はバス以外の交通手段を使って、学校へ行くべきでした」とか、つまり、「すべて私が悪かった」というような客観的な理由(理由の婉曲的に主張)のニュアンスが含まれているように思います(笑)。ですから、目上の人に対して、理由を述べるときは、「ので」を使ったほうが無難だと言えますので、できるだけ「ので」を使うように学生に指導したほうが良いのではないかと思います。
以上をまとめますと、
「から」 主観的 話し言葉的 文末に命令などの強い意志を表す表現を取れる
「ので」 客観的 書き言葉的 文末に命令などの強い意志を表す表現を取れない 「から」よりも丁寧
学生に聞かれたら、こう答えるだけで十分だと思います。もし、それでも突っ込まれて聞かれたら、「「から」と「ので」の使い分けを卒業論文のテーマにして、研究してみたらどう?」と言ってみたら良いと思います(笑)
「から」と「ので」の文法を教えるときは、まずは前文を与えて、後文を作らせる練習をすると良いと思います。
風邪を引いたので、( )
痩せたいので、( )
お金が手に入ったので、( )
恋人がほしいので、( )
これからデートがあるので、( )
次に、後文を与えて、前文を作らせる練習をすると良いと思います。
( )ので、一生懸命勉強します。
( )ので、市内へ行きます。
( )ので、母に電話します。
( )ので、授業を休みます。
( )ので、先生の宿舎へ行きます。
それから、理由を表す文を自由に作らせたら良いと思います。
最後に、「ので」を使って、目上の人への丁寧な断り方や丁寧な依頼の仕方を練習すると良いと思います。
丁寧な断り方
明日は( )ので、( )んですが。
丁寧な依頼
( )ので、( )ていただけませんか。
