今日は建国記念の日です。2月11日が建国記念の日になったのは日本の初代天皇である神武天皇が紀元前660年の2月11日に即位したためです。この日を建国記念の日にする日本はまさしく天皇の国であると言えます。
日本の建国記念の日は中国の国慶節とは違って、1日しか休みがありませんし、街中が日本の国旗で埋め尽くされるわけでもありませんし、そもそも日本人が日本の建国を祝うような空気すら感じられません。
かくいう私も今まで日本という国の誕生を祝ったことすらありません。ただ単にこの日は休みでラッキーだなと思うぐらいです。ですから、学生に日本の建国記念の日の話をすると、とてもびっくりします。
日本の国旗の赤い丸
私は授業の日が日本の祝日の日と重なったときはよくウォーミングアップとして、祝日にまつわる話をしたり、祝日にまつわるクイズを出したりしています。そうすることによって、学生も日本の祝日について学ぶことができます。
日本の国旗は「日の丸」とも言われています。学生たちも、もちろん日本の国旗は知っていますが、ただ、残念ながら、日本の国旗に対して、良いイメージを持っていません。
ですから、日本の国旗に対するイメージを良いイメージに変えるためにも、日本の国旗クイズをすると良いです。そうすれば、日本の国旗に対するイメージを180度変えることができると思います。
日本の国旗の赤い丸は何を表していますか。
もちろん日本人なら、みんな知っていますが、学生の中には知らない人も結構います。
答えは太陽です
日本は聖徳太子が隋の皇帝に渡した文書「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す」の影響を受け、自国をずっと日出ずる国だと考えてきました。
それは日本の八百万の神々の中で、天照大御神が最高神の神であることからもわかります。天照大御神は天上世界を治める太陽を司る女神です。このことからも日本人と太陽の深い関係を窺い知ることができます。
ですから、この考えがもとになって、日本の国旗に日の出の太陽が描かれたのではないかと思います。ですから、日本の国旗は別名「日の丸」とも言われています。
また、日本の国旗は英語では「the Rising‐Sun flag」と訳されています。このことからも世界中が日本がまさしく日出ずる国であると認めていることがわかります(笑)
日本の国旗の白
日本の国旗の白は何を表しているでしょうか。
こちらは日本人の中でも知らない人が結構いるかもしれません。
答えは神聖、潔白です。
日本の国旗の背景は白ですが、それは神聖、潔白を表しています。白が神聖を表すのは古代の日本では白が神聖な最高の服色とされており、天皇のみが白い服を着ることが許されていたことによります。
神社の神主さんが白い服を着ていることからも、白が神聖な色であることがわかります。
白が潔白を表すのは潔白という漢字に「白」が使われていることからもわかりますし、「私は白(潔白)です」という言い方やホワイト企業のようにホワイトが良い意味で使われていることからもわかります。
日本の国旗は赤と白(紅白)のラッキーカラーで構成されていますので、とてもおめでたいのです。日本は昔から紅白の色をハレとしてきました。ですから、日本人はおめでたいときに紅白幕を飾ったり、紅白餅や紅白饅頭を食べたりします。おそらく日本の国旗のデザインが赤と白なのも、この2つの色がハレの色であることが影響しているのかもしれません。
ちなみに、巫女さんの服もラッキーカラーです。巫女さんが白と赤の服を着ているのもおそらく神聖と潔白とハレが関係しているのかもしれません。
また、世界には「日の丸」を意識して国旗を作った国もあります。
その国の一つがパラオ共和国です。
日本人の生き様に憧れて「日の丸」を意識して国旗を作った国がある。それは太平洋のミクロネシアと呼ばれる地域にあるパラオ共和国だ。
パラオの国旗は青地に黄の丸が描かれている。青地は南太平洋を意味し、黄色の丸は満月を表わす。旧宗主国である日本の国旗を元にしたデザインで、月(パラオ)は太陽(日本)によって輝く(発展する)という意味が込められている。これは第一次世界大戦後にパラオを統治した日本が現地の人々に高く評価されていたことを表わしている。パラオはドイツの植民地だったが、第一次世界大戦開戦の一九一四年に日本が占領し、大戦後、日本は国際連盟からパラオを含むミクロネシア地域を委任統治することを正式に認められた。
統治は二十五年続いた。日本は多くの移民をこの地に送り、産業、教育、文化の発展に大きな功績を残した。公立学校や医療施設を作り、稲作やパイナップルの生産を促した。
パラオの高校で使われている歴史教科書にはこう記されている。「日本の教育の刮目すべき効果のひとつは授業の成績を重視することだった。生徒がどの氏族に属し、どんな身分なのかは無関係だった」。日本統治下では、身分に囚われない平等な教育や努力した者を評価するシステムが働いていたことが窺える。
大東亜戦争の末期の一九四四年、パラオのペリリュー島で、日本軍と米軍による大激戦が行なわれた。圧倒的に優位な米軍はこの島を三日間で制圧できると目論んでいた。しかし一万人の日本兵は七十三日間も勇敢に戦い、玉砕した。日本軍が島民をパラオ本島に避難させたため、島民には一人も犠牲者が出なかったという。
戦争後、この地域を占領したアメリカは日本が作った社会資本のほとんどを破壊した。特に日本の精神文化の影響は徹底的に破壊された。南洋神社は取り壊され、学校の二宮金次郎の銅像は撤去された。
一九八一年、パラオはアメリカから独立した。独立にあたって定められた国旗は、一般国民から公募した七〇数点の中で、一番人気のあった現在のものである。
パラオの人々は、強力な米軍と戦った日本人の勇敢さと純粋さに敬意を抱いていた。「英霊たちは、勇気と国を想う心があれば、アメリカよりも強くなれることを教えて死んだのだ」と、国旗の選定に携わったパラオの島民は語った。
パラオの国旗の満月は、日の丸の太陽とは違って、中心から少しずれている。これは、日本に敬意を表し、まったく同じでは失礼だからと、わざと中心をはずしたためだという。パラオの人たちの慎み深い性格が窺える。
日本の国旗クイズが終わった後に、この読み物を使って、授業をすれば、きっと学生たちの日の丸に対するイメージを361度変えることができると思います(笑)
私もこの読み物のおかげで、今の自民党政権には失望していますが、日本の建国記念の日を祝おうという気持ちになりました。そして、いつかパラオ共和国に行ってみたいという気持ちも芽生えました。
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