スポンサーリンク
日本語文型語彙の使い分け

日本語の敬称「さん」②

日本語文型
この記事は約3分で読めます。
スポンサーリンク

 

日本語の敬称「さん」②

 

先日、上白石萌歌さんがスピッツを前にして、「スピッツ」と呼び捨てしたことが波紋を呼んでいるという記事を見ました。

 

ネット上でも賛否両論があったようです。

 

【「さん」付け派の意見】

<スピッツって呼び捨てなの草>

<上白石萌歌ちゃんがスピッツさんのことを呼び捨てでスピッツって言ってるのがすごく気になる>

<Mステで上白石萌歌ちゃんが、スピッツのことをさん付けしなかったのが少し引っかかる>

<スピッツ尊敬してるなら「さん」くらいつけよう>

<スピッツさんじゃねえのかよ。スピッツだからとかじゃなくて、デビュー30周年迎えてる大先輩やで。失礼すぎん?> 

 

【呼び捨て派の意見】

<上白石さん、スピッツメンバーが「スピッツさん」って呼ばれるの嫌なのまでちゃんと知ってそうだった>

<スピッツさんって言わないところがさあ、最高だよねって思う>

<上白石さん、本当に嬉しそうなの良い! 「スピッツ」っていうのほんとにファンなんだなって思った 笑>

<当の本人達がさん付けされるの嫌がってんの知ってたんだろうし。それ履修済なんだ、私達と同じファンなんだ~って好感持ったけどなあ> 

 

確かに「人」ではない「グループ」に「さん」を付けるのは変だとは思いますが、ただ、実際にそのグループを目の前にしているのであれば、やはりグループにも「さん」を付けるべきだなと私は思います。これはグループだけではなく、会社についてもそうです。

 

なぜなら、グループだろうが、会社だろうが、それを構成しているのは人だからです。ですから、「さん」を付けるべきなのです(笑)

 

やはり日本社会では上下関係をとても重んじますし、また、日本人は謙遜を美徳としていますので、もし相手を呼び捨てにしてしまうと、相手を下に見ているという印象を相手に与えるとともに、相手に自分が尊大だと思われてしまうおそれがあります。そのため、日本人はたとえグループであっても、会社であっても、自然発生的に「さん」を使うようになったのではないかと思います。

 

私はグループの「さん」付けより、気になったことがあります。それは先日、ラーメン屋に行ったときのことです。

 

カウンターでラーメンを食べていたのですが、そのとき、店長らしき人がアルバイト店員を呼ぶとき、「さん」付けではなく、呼び捨てにして呼んでいました。

 

これを耳にして、激怒してしまいました(笑)。なぜなら、いくら店長が偉いからと言っても、アルバイト店員にも人権がありますから、呼び捨てにすべきではないと思ったからです。

 

私は日本語教師なので、言葉に敏感なため、このように不快に感じたのかもしれませんが、せめて客が目の前にいるときは「さん」付けにして呼ぶべきなのではないかと思いました。

 

私はクレーマーではないので、店長にクレームを付けませんでしたし、本部にもクレームの電話を入れませんでしたが(現実には付けられませんでした、入れられませんでしたなのですが(笑))、その代わり、従業員のことを奴隷としか思っていないこの店長がいるお店には二度と行かないことに決めました。

 

この出来事を目の当たりにして、言葉1つとっても、企業イメージを下げたりするのだなと思うとともに、私も日本語教師のイメージを下げないためにも、学生の前で使う言葉遣いには気を付けなければならないと思いました。

コメント