日本語コーナー
中国の大学では一般的に週1回日本語コーナーがあります。日本人の日本語教師は必ず日本語コーナーに参加しなければなりません。これは契約書にも書かれています。学生は日本語コーナーへの参加は自由参加です。
大学によって、日本語コーナーが開かれる場所や内容は様々です。場所は一般的にキャンパス内の広場や教室で行われることが多いです。時間は夜に行われることが多いです。なぜなら、午前中や午後は教師も学生も授業があるからです。日本語コーナーは一般的に1~2時間ぐらい行われます。
日本語コーナーの内容は特に決まっていません。教師の裁量で何をやっても良いです。ただ、日本語コーナーは会話力の向上を目指すために開かれるのが一般的ですので、会話のテーマを決めて、それについて学生と会話をする形式が多いです。例えば、「日本へ行ったら、何をしたいですか」みたいな感じでです。
教室でやる場合は学生の中から司会者を選んで、司会進行させる場合が多いです。司会者は司会進行のほかにテーマを決めたりもします。
テーマについては当日学生に知らせる方法もありますし、あるいは事前に学生に知らせる方法もあります。後者なら1年生の場合は事前にテーマについて話す内容を考えて来られるというメリットがあります。
小グループに分かれて、会話をする
日本語教師が複数いる大学では一般的に小グループに分かれて、テーマについて会話をすることが多いです。
例えば、日本語教師が4人いたら、4グループに分かれて会話をします。小グループに分けることによって、各学生の会話する機会を増やすことができます。
ただ、日本語コーナーにたくさんの学生が来ているときは小グループに分ける時に人数の関係で日本語教師がいないグループもできてしまいます。その場合はまずその学生だけのグループでテーマについての会話をしてもらいます。
その後、公平性を保つために、30分置きぐらいにすべての日本語教師が席のチェンジを行います。そうすることで、すべてのグループがいろいろな日本語教師と話すことができます。
大学によっては日本語コーナーに中国人の日本語の先生や大学院生、留学生、大学外の日本の方も来ることがあります。中国人の日本語の先生は一般的に日本語コーナーは輪番制になっている場合が多く、学期中にすべての中国人の日本語の先生が来るような形になっています。
中国人の日本語の先生や大学院生、留学生や大学外の日本の方が来た場合は各グループに入ってもらえるので、更に盛り上がります。
他の日本語コーナーの内容としてはゲームをやったり、歌を歌ったり、日本の文化を紹介したりすることもできます。
ただ、日本語コーナーの重要な役割は会話力の向上だと思いますので、できるだけ会話するのが良いのではないかと思います。普段、学生たちは授業中も含めて、日本人と会話する機会がとても少ないですので。
会話は教科書だけの勉強ではなかなか上達しません。やはり日本語をたくさん話すことが上達への近道です。中国の学生の中にはN1には合格していますが、会話力がとても低い学生がたくさんいます。
ですから、日本語コーナーで会話力を向上させてあげることが必要なのではないのかと常日頃感じています。
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