タスク活動
初級の授業では文型の導入が終わった後、その文型がスラスラ言えるようにパターンプラクティスを行い、その後、その文型を実際に使えるようにするために、タクス活動をすることが多いと思います。
私はタスク活動をするときは学生にタスク用紙を配った後、自由に席を移動させ、タスク活動をさせています。たとえば、「電話番号は何番ですか」とか「趣味は何ですか」を相手に聞くタスク活動の場合はそれぞれの学生が5人に聞いて回り、タスク用紙に書いてもらっています。
聞いて回るときは条件も設けています。その条件とは必ず最低1人は異性の学生に聞くことです。こうすることによって、男子学生は男子学生だけに、女子学生は女子学生だけに聞くことを防げるだけではなく、男女の仲をも良くさせることができます。ただ、クラスに男子学生が数人しかいない場合はこの限りではありませんが。
私はかつて男子学生が1人しかいないクラスを担当したことがあります。そのときは男子学生はハーレムで良いなと思ったものです(笑)。ただ、私はまだ男子学生が1人もいないクラスに遭遇したことはないのですが。
自由に席を移動しての聞き回りのタスク活動は一見幼稚のように思えますが、中国の学生たちは素直ですので、1つも文句を言わず、聞いて回ってくれます。
以前、抜き打ちで授業チェックをしに来た先生に授業後の評価で「先生の授業は学生たちがただ座っているだけではなく、教室内をいろいろ動き回っていて、良かったです。」と言われたことがあります。どうやらその先生は学生たちが働き蜂のように見えたようです(笑)。そのときはタスク活動はもちろんのこと、黒板に書かせたり、前に出て説明させたりするような授業をしていました。
このように教室内を動き回るタスク活動をすれば、学生たちは自ずとアクティビティーになります。
また、タスク用紙を使えば、書かなければなりません。書くためには、しっかり聞かなければなりませんので、聞く力を身に付けることができます。それだけではなく、最後に完成したタスク用紙を発表させれば、話す力も身に付けることができます。更には最後にタスク用紙を提出させれば、それを平常点に加味させることができます。その場合は適当に書いている学生もいるかもしれませんので、それを見破るために、抜き打ちで聞いた相手に同じ質問をして、チェックする必要がありますが(笑)
私はオンライン授業をしていて、タスク活動はとても大事だと改めて思いました。なぜなら、オンライン授業の場合はどうしても教師対学生のやり取りばかりになってしまうので、授業が単調になってしまうからです。
また、教師対学生のやり取りばかりだと、学生にずっと緊張感を強いてしまいます。ですから、授業が単調にならないためにも、緊張感を取り除き、リラックスした雰囲気の中で日本語を使えるようにするためにもやはり学生対学生のやり取りが必要であると強く思います。
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