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母語の干渉② 敬語

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中国語の敬語

中国語には日本語のような体系的な敬語はありません。ただ、中国語の敬語は「你」(あなた)を「您」(あなた様)にすると、その文が敬語に変わります。

例えば、

「你吃饭了吗?」(あなたはご飯を食べましたか)

「您吃饭了吗?」(あなた様はご飯を召し上がりましたか)

のような感じでです。まるで魔法のようです(笑)。日本語もこうであったなら、敬語の使い方で頭を悩ます必要がないのになと思ってしまいます(笑)

中国語の敬語はこのような感じですから、学生は敬語を上手く使えません。というよりも、敬語を使おうとしません(笑)。ですから、敬語の指導はとても大変です。

例えば、敬語は「目上の人に使う言葉です」と教えると、お父さん、お母さんに敬語を使ってしまったり、敬語は「友達同士の親しい間柄では使いません。友達同士の場合は普通体で話します」と教えると、私と先生は友達だから、敬語を使わなくても良いと勘違いし、普通体で話しかけたりしてきます。

敬語は人間関係を知る上でのバロメーター

中国語は敬語がないので、二人の会話を聞いていても、上下関係はわかりませんが、日本語の場合は、二人の会話を聞いているだけで、すぐ上下関係がわかります。ですから、日本語はまるで魔法のような感じです(笑)

例えば、電車の中で、二人のスーツを着た男性が話していたとします。もしAさんがBさんに敬語で話していたら、Bさんは上司や会社の先輩、取引先などの目上の人だと見当が付きます。また、もしBさんもAさんに敬語で話していたら、Bさんは取引先の人か、他部署のまだあまり親しくない間柄の人であるなどの見当が付きます。

もう1つ例を挙げますと、電車の中で、若い男性と女性が話していたとします。もし二人とも敬語を使わず、普通体で話していたら、二人は恋人や異性の友達などの関係であると見当が付きます。もし男性が普通体で、女性が敬語を使っているのであれば、二人は恋人や異性の友達の関係ではなく、先輩後輩の関係あるいは上司部下の関係などの見当が付きます。ですから、日本語の場合は、言葉を聞くだけで、だいたいの関係が予想できてしまうのです。

もし街で片想いの相手が異性と一緒にいるところを見かけてしまっても、会話を聞けば、その人と今どんな関係にあるのかある程度予想ができてしまうのです(笑)。また、恋の進展具合もわかります。

電車男もそうでしたが、二人が出会った時はお互い敬語を使っていたのに、告白が成功した後、急にお互い普通体に変わりました。ですから、片想いの相手が異性と普通体で話し始めたら、要注意しなければなりません(笑)

このように敬語は人間関係を予見できるバロメーターでもあったのです。学生にこの話をすると、敬語の毛嫌いをなくすことができます(笑)

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