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「ろ」(授業面)

まだまだです

「ろ」(授業面)
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まだまだです

 

中国の学生たちに「日本語が上手ですね」と言うと、必ずと言っていいほど返ってくる言葉があります。それは「まだまだです」です。

 

私はこの言葉を聞くたびに、ちょっと違和感を感じてしまいます。なぜなら、「まだまだです」という言葉は自分が上手だということを完全否定するのではなく、部分否定しているだけのように感じるからです。そのため、ちょっと上から目線的な謙遜のように感じてしまいます。

 

これは中国語で考えてみてもわかります。中国語では「まだまだです」は「一般般」とも言いますので、一般的であるという表現からも否定のニュアンスが微妙に低いことがわかります。

 

中国語では「まだまだです」は「哪里、哪里」とも言いますので、母語の干渉から学生の中には褒められて、謙遜するとき、この中国語をそのまま直訳して、「どこ、どこ」と言ってしまう学生もいます。

 

私もかつて中国人が言った「哪里、哪里」を勘違いしてしまったことがあります。ある男子学生の彼女がとても可愛かったので、その彼女に向って、「你很可愛」と言ったら、その彼女が「哪里、哪里」と言ってきたので、私は「你的脸、你的声音」と答えてしまったことがあります(笑)

 

なぜ中国の学生たちは「まだまだです」という表現をよく使うのかと言いますと、きっと教科書にこの表現が登場することが多いからだと思います。おそらくその理由は「まだまだです」は短くて、とても言いやすいからだと思います。

 

1年生なら、この言葉を使っても、全然問題ないと思いますが、2年生以上なら、上記の理由からこの表現よりも他の表現を使ったほうが無難だと思います。

 

たとえば、「そんなことないです」「とんでもないです」「滅相もないです」などです。こちらは完全否定のニュアンスがありますので、より謙遜感が滲み出ます。

 

あるいは、「褒め過ぎですよ。私を褒めても何も出ませんよ」という表現も良いかもしれません(笑)

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