『忠犬ハチ公』の本文と単語・文法
昔、ある大学の先生の家に犬がいました。名前はハチでした。ハチは秋田犬で、体が大きい犬でした。とても頭が良くて、可愛い犬でした。先生はハチをとても大切に育てました。毎晩、お風呂にも一緒に入りました。先生はハチが大好きでした。ハチも先生がとても好きでした。
ハチは毎朝、先生と渋谷駅まで一緒に行きました。そして、夕方、迎えに行きました。ハチは時計を全然見ませんでしたが、時間がわかりました。先生はいつも午後7時ごろ駅に着きますから、ハチはいつも午後7時に駅へ行って、駅で先生を待ちました。
ある日、先生は病気で急に死にました。しかし、ハチはわかりませんでした。毎日、毎日、ハチは駅の前で待ち続けました。雨の日も雪の日も待ちました。ハチは病気になりましたが、ずっと駅の前で、先生を待ちました。人々はハチを見て、とても感動しました。そして、人々はハチの銅像を駅の前に作りました。
今、ハチの銅像は渋谷駅の待ち合わせ場所になっています。多くの人が毎日ハチの銅像の前で友達や家族など大切な人と待ち合わせをしています。今日もハチは渋谷駅の改札の前に座って、渋谷の人々を見つめています。
単語
忠犬 体 育てる 迎えに行く 銅像 作る 待ち合わせをする 改札 見つめる
文法
名詞+で(理由・原因) 動詞(ます形)+ています
『忠犬ハチ公』の内容確認の質問
①大学の先生の家に何がいましたか。
②その犬の名前は何ですか。
③ハチはどんな犬ですか。
④先生とハチは毎晩何をしましたか。
⑤○○さんは毎晩何をしますか。
⑥ハチは毎日何をしましたか。
⑦ハチはどうして時間がわかったと思いますか。
⑧ある日、先生はどうしましたか。
⑨ハチは毎日どうしましたか。それはどうしてだと思いますか。
⑩人々はどうして感動したと思いますか。
⑪人々は感動して何を作りましたか。
⑫今、ハチの銅像は何になっていますか。
⑬それはどうしてだと思いますか。
⑭ハチと先生はその後、会えたと思いますか。
ハチと先生は90年ぶりに東京大学で再会しました。実はハチの飼い主の先生は東京大学農学部の博士だったのです。ですから、2015年に、東京大学農学部のキャンパスに、人々の寄付によって、ハチと先生の銅像が建てられました。ハチと先生の銅像は今「人と動物の相互敬愛の象徴」となっています。
映画『ハチ公物語』
読解後は学生たちに『ハチ公物語』の映画を見せると、1番良いです。そうすれば、先生のハチへの愛とハチの先生への愛をもっと感じることができると思います。
時間がなければ、こちらの予告編の動画を見せるだけでも良いです。予告編を見るだけでも涙腺が緩むと思います。最後のシーンを見ると、きっと。
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