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日本と中国の比較の授業

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日本と中国の比較の授業

 

私が中国の大学へ赴任したばかりの頃は日本と中国の文化・習慣の違いでよくカルチャーショックを起こしていました。

 

日本では当たり前だと思っていたことが、中国では当たり前ではなかったり、逆に中国では当たり前のことが、日本では当たり前ではないことがいろいろとありました。

 

日本に行かなければ、本当の日本がわからないことも多いですので、せっかく中国の大学に日本人教師がいるのですから、中国人教師にはできない授業を日本人教師がすべきだと思います。

 

それはやはり日本と中国の文化・習慣の違いについて紹介する授業です。中国で生活するうちに、日本と中国の文化・習慣の違いについて理解が深まってきますので、その知識を生かして、日本事情の授業を始め、会話の授業などでも日中の文化・習慣の違いを紹介すべきだと思います。

 

日本に行ったことがない学生がほとんどですので、学生たちは日本という国について知りたいという強い思いがあります。そのため、学生たちはよく日本について、いろいろな質問をしてきます。

 

学生たちは特に、日本事情の授業を楽しみにしています。外国語を学ぶ上においては、その国の文化・習慣を学ぶこともとても大事だと思います。なぜなら、言葉はその国の文化・習慣をもとに形作られてきたと言っても過言ではないからです。

 

特に、中国の学生が知りたがるのは日本の学校教育についてです。自分たちが受けてきた学校教育と日本の学校教育の違いをとても知りたがります。なぜなら、今までの人生の大半を学校で過ごしてきているので、日本の学校教育について、とても興味があるからのようです。

 

ですから、日本の学校教育について紹介すると学生たちはとても喜びます。それだけではなく、日本の教育と比較することによって、自国の教育の良い点や悪い点などについて考えるよい機会にもなります。

 

こちらの動画は中国でもとても話題になった日本の給食の様子です。中国の学生たちはこの動画を見ると、カルチャーショックならぬ教育ショックを起こしてしまうようです。給食1つとっても、日本と中国の教育に大きな違いがあります。

 

この動画を見た中国人のコメントに「給食当番の子供たちの準備作業から最後の片付けまで、あっという間に終わるが、この45分間はまるで『1時限の授業』のようである。生活力、協調力、食べ物への敬意、食べ物を作る人への感謝、食材や栄養に関する様々な知識、国語や算数の授業以上に重要な授業だ。これは日本の食文化そのものが反映されているのではないか。」というのがありました。このことからもその衝撃の度合いが見て取れます。

 

中国の教育では成績が何よりも重要なため、勉強以外のことに時間を割くことはさせないようです。ですから、学校で給食当番という仕事があることにびっくりします。

 

日本で給食当番があるのは、人間にとって大事な責任感や協調性を学ばせるためですが、自分が子供のときはそれを知らなかったので、嫌々給食当番をやっていました(笑)。こうして考えてみると、日本の教育って素晴らしいものであるということに今更ながら気づきました。おそらく中国人が団体競技が苦手なのは中国の学校教育と関係があるのかもしれません(笑)

 

それから、給食以外では学生たちはこの動画に一番びっくりします。

 

なぜなら、小学生が1人で電車に乗って、登校しているからです。日本では電車通学に限らず、小学生が1人で学校に行くことは当たり前ですが、中国ではこれが当たり前ではないのです。

 

こちらは中国の下校の様子なのですが、このように必ず保護者が迎えに来ます。ですから、中国では小学生が1人で登下校している姿はほとんど見かけません。その理由は、中国では子供の誘拐が多く、社会問題になっているからです。

 

私はそのことを知らず、初めて中国で小学生の登下校のシーンを目の当たりにしたときは、中国の親はなんて過保護なのだろうと思ってしまったのですが。やはり日本の物差しで物事を見るのはいけないなとつくづく思います。

 

そのほかに、中国の学生が驚くのは日本の学校では体育の授業で水泳を行うことや学校が終わってから、部活動を行うことなどです。

 

学生に動画を見せた後、中国の学校とどんな違いがあるのかを話してもらったり、日本の学校教育について質問などをしてもらったりすると良いと思います。また、逆に、中国の学校教育について、いろいろ質問して、答えてもらうのも良いと思います。そうすれば、中国の教育についても知ることができ、それを通じて、改めて日本の教育についても考えることができます。

 

こちらの動画は日本の小学校と中国の小学校の違いについて、紹介しています。どうやら日本の小学校は天国で、中国の小学校は地獄のようです。これを見ると、日本で生まれて良かったなと改めて思います(笑)

 

また、日本の大学生の1日の動画を紹介するのも良いと思います。学生たちは同じ大学生として、日本の大学生の学生生活にとても興味関心があります。特に、日本の大学には寮がないことやほとんどの学生がアルバイトをしていることに驚きます。

 

百聞は一見に如かずですので、授業では日本と中国の文化・習慣の違いがわかる様々な動画を見せて、学生に日本という国について理解を深めてもらうと同時に、自国の文化・習慣について改めて考えてもらうと良いと思います。

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