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「い」(契約面)

中国の就労外国人選別制度

「い」(契約面)
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2016年の9月に中国の国家外国専家局が世界に例を見ない、就労外国人選別制度を発表しました。2017年の4月から実施されます。

 

就労外国人選別制度の概要

 

『中国政府が、中国で働くすべての外国人を、中国への貢献が期待できる順にABCの3ランクに分類する新たな措置を4月から導入する準備を進めている。

 

Aなら入国手続きなどを簡略化して優遇する一方、Cは入国・滞在を制限していく方針を示しており、中国で活動する外国企業や外国人に困惑が広がっている。

 

中国国家外国専門家局の昨年9月の通知によると、Aはノーベル賞受賞者ら世界的に著名な学者や芸術家、外国政府の閣僚級経験者など、Bは大学卒業以上で2年以上の職歴がある専門的な人材など、Cは特別な技術を持たない一般外国人などと規定。

 

これとは別に、収入や学歴、中国語のレベル、年齢などに応じたポイントの総合点が85点以上はA、60点以上85点未満はB、60点未満がCに該当するという。』

 

就労外国人選別制度の評価基準表

 

こちらの表が中国政府が出した評価基準表です。満点は120点で、加算方式で計算されます。項目は、「年齢」「学歴」「中国語」「年俸」「勤務日数」「勤務地」「その他」の7項目に分類されています。

 

中国に滞在している日本人教師も例外なく、この就労外国人選別制度の影響を受けることでしょう。今後はきっと中国の大学で日本語教師として働くのが難しくなっていくのではないかと思われます。

 

私も実際この表をもとに計算してみました。私はBの「大学卒業以上で2年以上の職歴がある専門的な人材」に該当していますが、加算点の部分ではギリギリBランクでした。ただ、Bランクと言えども中国政府が居住を制限する人材にあたります。

 

中国の学生たちの日本語能力の向上のために、日々努力しているのに、中国政府に居住を制限する人材とされるのはなんだか腑に落ちません。

 

今私が恐れているのはそのうち、私もいつかCランクの国外追放者になってしまう日が来るのではないかということです。

 

もし今後、更に日本人の締め出しが厳しくなっていくと、今日本語ブームである東南アジアの国々に転職していく日本語教師が増えていくのではないかと思われます。現在日本企業が中国からどんどん撤退していっているのと同じような感じでです。

 

今後、この就労外国人選別制度が日本語教師にどのような影響を及ぼすのかわかりませんが、ただ私はこの制度に期待する面も1つだけあります。それはビザ手続きの簡素化です。

 

Bランクは今後ビザ手続きの簡素化が行われるのかどうかわかりませんが、もしBランクもビザ手続きの簡素化が行われるようになるのであれば、あのとても面倒なビザ申請の手続きが楽になるかもしれないので、この面に関して言えば、少し期待しているところでもあります。

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