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「ろ」(授業面)

使いづらい教科書

「ろ」(授業面)
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使いづらい教科書

 

大学の授業で使う教科書は日本人教師の場合は基本的に学期が始まる前に、自分で使いたい教科書を選定して、学科長などに認められれば、それを使うことができます。しかしながら、大学によっては教科書の選定すらさせてもらえない大学も中にはあります。

 

その理由はその大学に日本語学科の教授が作った教科書があれば、それを使わなければならないからです。一般的に大学に有名な日本語学科の教授がいたり、大学に〇〇大学出版社などの出版組織がある場合はその確率が高くなります。大学がその教科書を使わせる理由は印税のためだと思われます。

 

その教科書が素晴らしいものであれば、使うのは大歓迎なのですが、中には失礼ながら、使い物にすらならない教科書もあります。

 

以前使ったことがある教科書は内容もさることながら、誤字・脱字が多く、さらには文法の間違いだらけで、使い物にすらなりませんでした。そのため、その間違いを一個一個訂正するだけで時間がかかってしまい、かなり精神的に参ってしまいました。

 

使いづらい教科書が存在する理由

 

なぜ使い物にならない教科書が存在するのかと言いますと、中国の大学も教授になるためには、教科書の出版などの実績も必要になるからです。ですから、出世のためだけに、適当に教科書を作ってしまう先生も存在してしまうのです。

 

それが後々自分の首を絞めることになるのにも気づかずにです。1度そのような教科書を出版してしまうと、その後、続編を出版したとしても、売れなくなるのは火を見るよりも明らかです。

 

日本人が編集にかかわっている教科書であれば、おそらく原稿をしっかりチェックしていると思いますので、そのおかげで、まだ使えるレベルになるのですが、恐ろしいことに中には日本人が編集にかかわっておらず、一切原稿がチェックされていない教科書もあります。そんな教科書を使うことになってしまうと、学生ばかりか、教師までもが悲惨な目にあってしまいます。

 

ですから、そのような教科書は使いたくないのですが、しかしながら、大学の中で身分が一番低い日本人教師がその教科書を使いたくないと言っても、聞く耳など一切持ってくれませんので(最悪の場合は解雇されてしまいます)、無駄な抵抗はやめて、素直に使うことをお勧めしたいと思います(笑)

 

ただ、私の場合は素直に使うと言っても、実際は素直に使わないのですが(笑)。私はただその教科書を形式的に使うだけで、実際は他のことをやったりしています。ですから、「教科書を教える」ではなく、「教科書で教える」でもなく、「教科書を使わずに教える」になります(笑)。実際問題、一番大事なのはその教授が作った教科書を学生が買うことであり、授業中にその教科書を使うかどうかはどうでも良い問題なのだと思いますが(笑)

 

ただ、果たして学生にとっては教科書を使わない授業は良いのかどうかはわかりませんが。やはり教科書を使った文型積み上げ式の授業のほうが良いのか、それともテーマを与えて、自由に話してもらう形式の授業のほうが良いのか。

 

個人的には文型積み上げ式の授業のほうが知識は身に付くとは思うのですが、ただ、文型に関しては中国人の先生が教えていますので、テーマを与えて、自由に話してもらったほうが会話の上達につながるので、教科書を使わない授業もありなのではないかとも思うのですが。

 

ですから、学生に「この教科書を使うべきか使わないべきか」でディベートさせた後、結論を出すのが良いと思います(笑)

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