冬至に餃子を食べる
今日12月21日(2016年)は冬至です。冬至は1年で昼が最も短く、夜が最も長くなる日です。中国では冬至に餃子を食べる習慣があります。
ですから、冬至の日は食堂や教室などでみんなで餃子を作って、食べます。私も冬至の日に餃子作りに参加したことがありますが、やはりみんなでわいわいがやがやしながら、一緒に餃子を作るのはとても楽しいものです。
中国の学生はみんな餃子を作るのがとても上手です。しかも中国では皮から餃子を作り始めます。さすが餃子の国です。
冬至の日に作る餃子の中にはお金を入れたり、飴を入れたりします。もし中にお金が入っている餃子や飴が入った餃子を食べられたら、来年は幸運な1年を迎えられるそうです。
ただ、お金入りの餃子は衛生的にどうなのかなと思ってしまうのですが。また、飴入りの餃子も餃子を茹でた後、飴が溶けるので、食べたとき、甘い味が口の中にいっぱい広がり、奇妙な味がするのですが。
餃子を作っているときに、気分転換として、餃子の粉をお互いの顔に擦り付け合って、遊んだりとかもします。ですから、このようにみんなの顔が真っ白になります。
みんなで作った餃子をみんなで一緒に食べるのはやはり至福の時です。体も心も温かくなります。
中国では一般的に水餃子が主流です。水餃子は大きく分けて2種類あります。
1つはスープ入りの水餃子です。
もう1つはスープがなく、醤油や酢をつけて食べる水餃子です。
水餃子がスープ入りかスープ入りじゃないかは地域によって、違います。一般的に寒い地域は体を温めるために、スープを入れます。
冬至に餃子を食べる理由
最後になぜ冬至に餃子を食べる習慣ができたのかを紹介します。
後漢の時代に張仲景という有名なお医者さんが餃子を発明しました。
その当時のある冬、多くの貧しい人々が飢えと寒さに苦しみ、凍傷で両耳がただれてしまいました。そこで、張仲景が鍋で「去寒嬌耳湯」という物を作りました。
それは羊肉や唐辛子、生薬を煮込んだ物でした。張仲景はそのできあがった物を小麦粉でできた皮で耳の形に包みました。これが餃子の始まりです。
それを食べた貧しい人々はみんな、体が温まり、血色も良くなり、凍りついた両耳が暖かくなり始めました。そして、しばらくこの餃子を食べ続けた結果、耳のただれが良くなっていき、凍傷が治っていきました。
このことが多くの人に伝わり、それ以降、毎年冬至になると、人々はこれを真似て、作るようになりました。それとともに、「冬至に餃子を食べると凍えない」という言い伝えが生まれ、それが現在にも語り継がれ、冬至の日に餃子を食べる習慣が生まれました。
確かに言われてみれば、餃子は耳のような形をしています。
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