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「ろ」(授業面)

日本の便利な記号「々」

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日本の便利な記号「々」

 

日本では同じ漢字が繰り返される時、「々」を使います。例えば、「時々」や「久々」のようにです。実はこれは漢字ではなく、「、」や「。」と同じく記号です。

 

「、」は「読点」、「。」は「句点」という名前がありますが、「々」にも実は名前があります。それは「同の字点」という名前です。

 

中国の学生は「々」を初めて見て、これが漢字ではなく、記号だと知った時、とてもびっくりします。ですから、この記号の使い方や読み方を説明する必要があります。なぜなら、「々」は記号なので、漢字のように読み方がないからです。つまり「々」だけでは発音することができないからです。

 

中国も昔は同じ漢字が続くときに、繰り返しを表す記号が使われていました。その記号は「=」です。例えば、「子子孫孫」は「子==」のようにです。

 

しかし、中国は漢字王国のプライドがあるからでしょうか、そのうち繰り返しを表す記号が使われなくなりました。ただ、台湾では今でも「〃」や「2」などの繰り返しを表す記号が使われているようです。例えば「謝謝」は「謝〃」「謝2」のようにです。

 

このように中国では繰り返しを表す記号が使われなくなりましたので、中国では日本語の固有名詞などを書き表す時も日本の「々」の記号は使わず、そのまま同じ漢字を並べて表記します。例えば、「代々木」でしたら、「代代木」のようにです。日本人にとっては「代代木」と表記されると、ちょっと違和感がありますが。

 

ちなみに、「々」は「会社社長」「民主主義」のように意味が区切れる場合は使用しないことが原則です。このことも中国の学生に教えないと、中国の学生たちは「々」を乱用して、「会社々長」とか「民主々義」とか書いてしまいます(笑)

 

ただ、日本では結婚や葬式に関しては、同じ漢字を直接繰り返すことは、再婚や不幸の繰り返しを連想させ、縁起が悪いため、「結婚式式場」は「結婚式々場」、「告別式式場」は「告別式々場」と表記することが多いようなんですが。