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中国の大学の図書館

 

中国の大学にも図書館があります。図書館では本を借りたり、本を読んだり、自習をしたりすることもできます。

 

中国の大学は全寮制のため、寮で勉強する場合はルームメイトがうるさかったりして、勉強に集中できなかったりしますので、学生たちは図書館で勉強することが多いです。

 

そのため、自分の席を確保するために、図書館には朝から長蛇の列ができます。特に、テスト前はものすごい長蛇の列ができます。まるで昔のドラクエ発売日みたいな感じになります(笑)

 

テスト前はこのように席も満席になります。ですから、席が空くまで、ずっと立って、勉強しながら、席が空くのを待っている学生も多くいます。

 

また、図書館には自習室もあります。自習室の場合はこのように座席を私物化している学生もおり、まるで会社のオフィスの自分の机のような感じになっています(笑)

 

中国の大学は学生数も多いため、図書館もとても大きいです。中国の大学は全寮制のため、図書館の開館時間も長く、朝8時ぐらいから夜10時ぐらいまで開館しています。

 

日本語の本

 

大学に日本語学科がある場合は図書館に日本語や日本に関する本などもあります。

 

例えば、日本語の文法書や日本語能力試験の参考書、日本の歴史や日本の文化の本、日本の雑誌などもあります。ですから、授業の教材などを作るときは図書館の日本語の本がとても役立ちます。

 

また、外国語学科にも図書室がある大学もあります。こちらにはたくさんの日本語や日本に関する本があります。おそらくこちらの本の中に日本人教師が退職するときに、寄贈したものもたくさん含まれていると思います。

 

中国の大学のIDカード

 

中国の大学は一般的に図書館に入るときや本を借りるとき、大学のIDカードが必要です。

 

このIDカードは大学赴任時に国際事務所の職員さんが作ってくれます。ただ、退職時には返却しなければなりません。

 

このIDカードがあれば、図書館で本を借りられたり、IDカードの中にお金をチャージすれば、学生食堂や大学内のスーパーなどで、現金を使わずに、支払うこともできます。ですから、とても便利です。

 

ただ、外教の場合はこのIDカードがあっても、図書館で本を借りることができるようにするための新たな手続きが必要な場合もあります。

 

なぜなら、外教は一般的に契約は1年契約ですので、本を借りたまま返さずに、退職したり、別の大学へ移ってしまうケースが多いためです。ですから、それを防ぐために、「離職するとき、必ず本を返します」というような誓約書を書かされる場合もあります。

 

大学によっても違いますが、教師の場合は一般的に本を最大7冊、3か月間ぐらい借りることができます。教師の場合はちょっとわからないのですが、学生の場合は貸出期間を過ぎると、1日当たり○元の罰金が取られます。このように中国の大学はレンタルビデオ店のように返却にとても厳しいです。

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日本語と中国語で意味が異なる漢字 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3965/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3965/#respond Sun, 25 Nov 2018 13:13:14 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=3965     日本語と中国語で意味が異なる 漢字     日本語と中国語は同じ意味の漢字が多いですので、中国人の日本語学習者にとっては日本語は勉強しやすいですし、また、逆に、中国の日本語 […]

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日本語と中国語で意味が異なる

漢字

 

 

日本語と中国語は同じ意味の漢字が多いですので、中国人の日本語学習者にとっては日本語は勉強しやすいですし、また、逆に、中国の日本語教師にとっては、日本語はとても教えやすいです。なぜなら、漢字を書くだけで意味をすぐわかってくれるからです。

 

ある大学教授の研究によりますと、日本語と中国語で漢字の意味が異なる同形異義語はわずか2%しかないようです。

 

このように同形異義語はわずか2%しかありませんが、これらの同形異義語は日本語と中国語ではまったく意味が異なりますので、それらの語を使い間違えると、思いがけない誤解やトラブルを招いてしまう危険性があります。

 

 

間違えると悲劇を招く漢字10

 

 

 

①愛人 

 

「愛人」は日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「不倫相手」という意味ですが、中国語では「妻や夫などの配偶者」という意味です。ですから、中国人が日本人に堂々と「こちらが私の愛人です」と言っているのを聞くと、日本人はびっくりしてしまうことでしょう(笑)

 

ちなみに、中国語では「愛人」は「小三」と言います。なぜ「小三」と言うのかはわからないのですが。なんだか小学3年生のような感じですが。不倫相手を作ることは小学三年生並みの振る舞いということなのでしょうか。

 

②告訴

 

「告訴」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「裁判所に訴える」という意味ですが、中国語では「教える」という意味です。ですから、私が初めて中国語を勉強したとき、「我告诉你」というフレーズを見て、びっくりしてしまいました。会話文の途中で、いきなり「私はあなたを告訴します」というフレーズがでてきたからです。しかし、中国語の意味では単に「私はあなたに教えます」という意味です。

 

③手紙 

 

「手紙」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「letter」という意味ですが、中国語では「トイレットペーパー」という意味です。ですから、中国人が「僕は彼女に手紙を送るのが好きです。」というフレーズを見たら、先ほどの「我告诉你」ではありませんが、びっくりすると思います。彼は彼女にトイレットペーパーを届けるのが好きなのかと思って。

 

④勉強

 

「勉強」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「study」という意味ですが、中国語では「無理強いする」という意味です。ですから、中国語の「我勉强笑」は「私は無理して笑った」という意味です。日本人がこのフレーズを見たら、「私は勉強して、笑った」と誤解してしまうことでしょう。ただ、「勉強」は先生が無理強いしてやらせるものですので、まさしく「勉強」なのかもしれませんが(笑)

 

⑤汽車 

 

「汽車」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「train」という意味ですが、中国語では「car」という意味です。ですから、お互い交通手段を述べる時、誤解してしまうことでしょう。ちなみに、中国語で「train」は「火車」です。火の車と書きます。おそらく、昔、石炭を燃やして、列車を走らせていたためだからだと思います。

 

⑥走

 

「走」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「run」という意味ですが、中国語では「歩く」という意味です。ですから、お互い移動手段を述べる時、誤解してしまうことでしょう。ちなみに、中国語で「run」は「跑」です。ジョギングをするは「跑步」と言います。おそらく、ジョギングは走ったり、歩いたりするためだからだと思います。

 

⑦老婆

 

「老婆」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「年老いた女性」という意味ですが、中国語では「妻」という意味です。しかしながら、妻はそのうち年老いた女性になりますので、中国語では最初から「老婆」と表現しているのかもしれません(笑)

 

⑧輸入

 

「輸入」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「import」という意味ですが、中国語では「入力する」という意味です。なぜ中国語では輸入は入力するという意味なのかわかりませんが。ちなみに、中国語では「輸入」は「进(進)口」と言います。「輸出」は「出口」と言います。

 

⑨怪我

 

「怪我」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「injury」という意味ですが、中国語では「私のせい」という意味です。しかし、怪我をするのは確かに「自分のせい」でもありますが(笑)。自分の不注意のせいで怪我をすることも多いですので。

 

⑩工作人員

 

「工作人員」も日本語と中国語では意味が大きく異なります。日本語では「spy」という意味ですが、中国語では「仕事のスタッフ」という意味です。

 

 

中国ではよく「工作人员」というフレーズを耳にしたり、目にしたりします。ですから、日本人が中国でこのフレーズを聞いたり、見たりしたとき、真っ先にこの人ヤバい人なんじゃないのかと思ってしまうかもしれませんが、ただ単にスタッフという意味ですので、ご心配なく(笑)

 

この他にもまだまだ日本語と中国語では意味が大きく異なる漢字があります。しかしながら、いつどうして日本と中国で漢字の意味が異なるようになってしまったのかは謎なのですが。これについては、今後の私の研究対象にしたいと思います。

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中国の餃子 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3051/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3051/#respond Tue, 24 Apr 2018 13:13:18 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=3051   中国の餃子   中国と言えば、餃子の国です。日本では餃子と言えば、焼き餃子が定番ですが、中国では水餃子が定番です。水餃子にも2種類あって、スープなしの水餃子とスープありの水餃子があります。 &nb […]

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中国の餃子

 

中国と言えば、餃子の国です。日本では餃子と言えば、焼き餃子が定番ですが、中国では水餃子が定番です。水餃子にも2種類あって、スープなしの水餃子とスープありの水餃子があります。

 

中国はさすが餃子の国ですから、餃子の種類も多いです。水餃子の他にも、

 

锅贴と呼ばれる焼き餃子や

 

炸饺と呼ばれる揚げ餃子、

 

蒸饺と呼ばれる蒸餃子などがあります。

 

また、餃子の具材も豊富です。定番の具材には三鮮や豚肉と白菜、豚肉と韮などがあります。

 

中には、卵とトマトの具材なんかもあります。

 

中国では餃子は主食

 

中国では餃子は主食です。

 

日本では餃子にはご飯かラーメンが付き物ですが、中国では餃子は主食であるため、ご飯やラーメンとは一緒に食べません。

 

これは関西人と関東人のお好み焼きの食べ方の違いと似ているかもしれません。関西人にとってはお好み焼きはおかずですので、ごはんが付き物ですが、関東人にとってはお好み焼きは主食であるため、ご飯と一緒には食べません。

 

関東人にとってはお好み焼きとご飯という組み合わせはあり得ないように、中国人にとっても餃子とご飯という組み合わせはあり得ないのです。

 

私は中国へ来た当初はこの事を知りませんでしたので、餃子を頼むときはよくご飯も一緒に注文していました。そのとき、よく店員さんに驚かれたものです。「あんた、餃子とご飯を一緒に食べられるのかい」と。

 

日本人的にはやはり餃子はおかずという認識ですので、なんだか餃子だけでは物足りない感じがしてしまうと言いますか。特に、锅贴と呼ばれる焼き餃子を食べるときはご飯かラーメンが欲しくなってしまいます。やはり長年慣れてきた食習慣を変えるのはなかなか難しいものです。

 

ただ、今は中国の食習慣にだんだん慣れてきたため、餃子を頼むときにご飯も一緒に注文することはなくなりましたが。しかし、餃子だけではなかなかお腹が満たされないので、やはり餃子をたくさん注文してしまいますが。

 

また、中国と日本では餃子に付けるものも違います。日本では餃子には醤油とラー油を付けて食べることが一般的だと思いますが、中国では醤油ではなく、酢を付けて食べます。また、ラー油ではなく、ラー油の原料である辣椒(唐辛子)を潰した物を入れます。

 

ラー油を漢字で書くと、辣油です。つまり、この潰した辣椒の周りにあるあの油がラー油なのです。実は私は最近このことに気づきました(汗)

 

ですから、中国ではラー油ではなく、その原料の辣椒を潰した物を入れて食べますので、中国人は辛さにとても強いと言えます。かくいう私は辛いのが苦手ですので、この辣椒を少し入れただけでも、とても辛く感じるのですが、ただ、これに慣れてしまうと、ラー油なんて全然辛くなく感じてしまうようになってしまいます。

 

また、東北地方では餃子にはニンニクが付き物ですので、餃子を食べながら、生のニンニクも食べます。生のニンニクだけで食べると、とても辛いのですが、不思議なことに、水餃子と一緒に食べると、全然辛くなくなります。

 

中国人は餃子を作るのが朝飯前

 

中国人は餃子を食べるだけではなく、自分たちで餃子を作るのも得意です。中国の大学で働いていると、1年に何回か学生と一緒に餃子を作る機会があります。

 

しかも、中国の餃子作りは本格的で皮から作り始めます。ですから、小麦を捏ね始めるところから始まります。そして、捏ねた小麦を棒で伸ばして、薄い皮を作ります。これがまた難しいのですが。

 

もちろん餃子の具材も自分たちで作ります。そして、自分たちで餃子を包みます。中国人にとって、餃子を包むのはほんと朝飯前です。ものすごいスピードで綺麗に包んでいきます。

 

これもきっと小さい頃からの習慣なのでしょう。中国では何かの祝いがあるたびに、餃子を作って、食べる習慣がありますので、きっと餃子を作るのに慣れているのでしょう。

 

かくいう私ももう何十回も作ったことがありますが、いまだに上手く包めません(涙)。餃子の具を上手く包まないと、煮たりしたときに、具がはみ出してしまったりして、食べられなくなってしまいますので、私はよく学生に包み方が悪いと怒られています(涙)

 

そんな不器用な方にお勧めなのが100円ショップで売っている餃子が簡単に包める便利グッズです。これを使えば、簡単に綺麗に包めます。

 

ですから、これを使えば、学生に怒られずに済みます(笑)。ただ、学生に「先生は子供だ」と馬鹿にされるかもしれませが(汗)

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「いいです」 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-680829/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-680829/#respond Fri, 10 Feb 2023 11:01:52 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=680829 「いいです」   私はボンビーですので、スーパーやコンビニで買い物をするときは必ずマイバックを持参しています。   レジ袋は1枚3円~5円程度ですが、ただ、それが積もり積もれば結構な額になってしまいま […]

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「いいです」

 

私はボンビーですので、スーパーやコンビニで買い物をするときは必ずマイバックを持参しています。

 

レジ袋は1枚3円~5円程度ですが、ただ、それが積もり積もれば結構な額になってしまいます。

 

ですから、私は店員さんに「レジ袋は要りますか」と聞かれたとき、「いいです」とか「結構です」とか「大丈夫です」などと言います。ボンビーかどうかはさておき、多くの日本人がレジ袋が要らないときはこんな言い方をしているのではないかと思います。

 

ただ、これらの言い方は外国人にとってはとても紛らわしいようです。なぜなら、これらの言い方はイントネーション次第で「YES」にもなったり「NO」にもなったりする不思議な言い方だからです。

 

こちらのインドネシア人留学生は日本人のこの言い方について、スピーチしています。日本人の知らない日本語ではないですが、外国人に指摘されて初めて日本語や日本の文化の不思議に気づかされることが多々あります。ですので、外国人のこういう日本語スピーチを聞くのはとても面白く、とても勉強になります。

 

なぜ「いいです」「結構です」「大丈夫です」に「NO」という否定的ニュアンスが生まれ、これほどまでに日本人の間に浸透してしまったのでしょうか。

 

その理由はおそらく日本語は省略を好む言語だからだと思います。日本語はよく主語を省略しますし、また、コンビニ、ポテチ、パトカーなどのように単語もよく省略します。

 

やはり言葉が長いと言いにくいですし、言うのにも労力を使ってしまいます。つまり、日本語は言葉の経済性を重視する言語のために、このように省略が多く行われるのではないかと思います。

 

実際、NOのニュアンスの「いいです」「結構です」「大丈夫です」も「(レジ袋に入れなくても)いいです」「(レジ袋に入れなくても)結構です」「(レジ袋に入れなくても)大丈夫です」が省略された形で使われるようになったのではないかと思います。

 

そのせいで、外国人にとっては省略された形のNOのニュアンスがある「いいです」「結構です」「大丈夫です」とOKの「いいです」「結構です」「大丈夫です」の区別がつかなくなり、非常に曖昧で分かりにくい言葉になってしまったのではないかと思います。つまり、省略したことにより言葉の経済性というメリットが生まれた一方で、言葉の曖昧性というデメリットが生まれてしまったと言えます。

 

また、こちらの留学生が述べているように日本人ははっきり物事を言わない国民性です。その理由は日本人が相手を思いやる国民性というのもあると思いますが、その他に日本が単一民族国家だからというのも強く関係していると思います。

 

日本は同じ民族しかいないので、日本人みんなが同じ文化的背景で育ってきたために、言葉で相手にはっきり伝えなくても、以心伝心で伝わりやすいのではないかと思います。つまり、お互いがお互いの気持ちを察することでコミュニケーションを図ることができてしまうのです。

 

これは日本人がすべて同じ民族で同じ文化的背景で育ってきたためにできることであり、日本独特の察しの文化、空気を読む文化と言われるものです。日本語が言葉を省略することが多かったり、曖昧な表現が多かったりするのものこのことが強く関係しているのではないかと思います。つまり、言葉を省略したり、曖昧な表現を使ったとしても日本人はそれを察することにより理解できてしまうのです。

 

一方、アメリカや中国は多民族国家ですので、1つの国とは言えど、いろいろな民族がいて、それぞれ文化的背景も違います。ですので、日本のようにお互いの察しに頼ることはできません。そのため、はっきり言葉で言わないと、相手に伝わらないため、はっきり物事を言わざるを得ないのではないかと思います。そのため、英語や中国語には主語の省略がなく、また曖昧な表現もないのではないかと思います。

 

日本語を教えるときは日本語を教えるだけではなく、このような日本の文化的な背景も教える必要があるのではないかと思います。言葉が文化的な背景を作っているのではなく、文化的背景が言葉を作っているということを。日本語の敬語もまた然りです。

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昔話の読解教材② 『金の斧、銀の斧』 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-514/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-514/#respond Fri, 13 Jan 2017 15:53:45 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=514   『金の斧、銀の斧』の本文と単語・文法   昔、昔、あるところに、正直者の木こりが住んでいました。ある日、木こりが誤って、森の中の湖に、斧を落としてしまいました。それは、木こりの1本しかない大切な斧 […]

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『金の斧、銀の斧』の本文と単語・文法

 

昔、昔、あるところに、正直者の木こりが住んでいました。ある日、木こりが誤って、森の中の湖に、斧を落としてしまいました。それは、木こりの1本しかない大切な斧です。これがないと、木こりは困ります。木こりは「神様、どうかお助けください」と、湖に向かって、祈りました。

 

すると、湖の底から女神様が現れました。女神様は、手に金の斧を持っています。女神様は「あなたが落としたのは、この金の斧ですか」と尋ねました。木こりは「いいえ、それは私の斧ではございません」と正直に答えました。女神様は、湖の底に、沈んでいきました。しばらくすると、女神様は、銀の斧を持って、もう一度現れ、「あなたが落としたのは、この銀の斧ですか」と、また尋ねました。木こりは「いいえ、それも私の斧ではございません」と、正直にまた答えました。また、しばらくすると、女神様は、鉄の斧を持って現れ、「あなたが落としたのは、この鉄の斧ですか」と尋ねました。木こりは「はい、それは、私が落とした斧でございます」と、女神様に言いました。 女神様は「あなたは正直者ですね。この金の斧と銀の斧もあげましょう」と言いました。正直者の木こりは、自分の斧が戻ってきただけではなく、金の斧、銀の斧までも、手に入れることができました。

 

この話を聞いた、隣の欲張りな木こりは、自分も同じことをやってみることにしました。森の湖に、自分の鉄の斧を放り込むと、「神様、助けてください」と叫びました。湖の底から女神様が、金の斧を持って、現れました。女神様は「あなたが落としたのは、この金の斧ですか」と、尋ねました。欲張りな木こりは、「そうです。それは私の斧です」と答えました。女神様は、「あなたは嘘吐きですね。これは、あなたの斧ではありません」 と言うと、湖の底へ沈んでいき、二度と姿を現しませんでした。欲張りな木こりは、金の斧、銀の斧を手に入れることができなかっただけではなく、自分の斧も失ってしまいました

 

単語                                  

正直者 木こり 誤る 斧 助ける 祈る 尋ねる 放り込む 失う   


文法
  

動詞(て形)+てしまいました ~だけではなく 動詞(て形)+てみることにします

 

 

『金の斧、銀の斧』の内容確認の質問

 

①昔、昔、あるところに誰が住んでいましたか。

②正直者の木こりはどうして困ってしまいましたか。斧がないと、どうして困ると思いますか。

斧を落としてしまった木こりはどんな性格だと思いますか。

④斧を湖に落としてしまった木こりはどうしましたか。 ○○さんなら、どうしますか。

⑤湖の中から誰が現れましたか。

⑥女神様は木こりに何と言いましたか。

⑦木こりは何と答えましたか。

⑧どうして女神様は木こりに金の斧と銀の斧をあげましたか。

木こりはその金の斧と銀の斧をどうしたと思いますか。どうしてそう思いますか。

木こりがもし「私は金の斧も銀の斧も要りません。私は心優しい女神様が欲しいです」と言っていたら、女神様は何と答えたと思いますか。

⑪この話を聞いた隣の欲張りな木こりはどうしましたか。

⑫女神様は欲張りな木こりに何と言いましたか。

⑬欲張りな木こりは何と答えましたか。

⑭欲張りな木こりはどうして金の斧、銀の斧を手に入れることができなかっただけではなく、自分の斧も失ってしまいましたか。

欲張りな木こりはどうすれば良かったと思いますか。その場合、金の斧と銀の斧をもらえたと思いますか。どうしてそう思いますか。

⑯この物語は読者に何を伝えようとしていますか。

 

『金の斧、銀の斧』は文章が短く、内容も簡単ですので、1年生向けです。場面ごとの絵を見せながら、読解の授業を進めていくと、場面がイメージしやすくなるため、内容理解の助けになります。

 

この昔話は1年生向けですが、ただ、この昔話をもとに、議論などをすれば、2年生でも使えます。例えば、「実際の世の中では、正直者と嘘吐きはどちらが得をしていると思いますか」「欲張りな木こりはこのことを教訓に性格が変わったと思いますかなどのようにです。

 

中国の学生は詰め込み式教育をずっと受けてきたためか、想像力や発想力がとても弱いように感じます。そのため、上記の赤のような質問になかなか答えられません。ですから、私は読解の授業のときも、考えさせる質問をできるだけ多く取り入れるように心掛けています。

 

この想像力、発想力は勉強のときだけではなく、社会に出たときにも必要なスキルの1つですので、この力を高めてあげることも日本語教師の大切な役割の1つなのではないのかなと最近思うようになってきました。 

 

また、上記の赤のような質問は想像力や発想力が鍛えられると同時に、自分の言いたいことを日本語で表現する練習にもつながります。これは1年生の段階では難しいことかもしれませんが、しかしながら、できるだけ早い時期から少しずつ取り入れてあげたほうが良いように思います。

 

なぜなら、自分の言いたいことを日本語で表現できる喜びなどを早い段階から感じてくれれば、学生のモチベーションを高めることができますし、また、日本語で自分の言いたいことを伝えられたら、それが大きな自信にもつながっていくと思うからです。

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うるさい学生への対応 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3185/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3185/#respond Fri, 18 May 2018 12:28:30 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=3185   うるさい学生への対応   クラスによっては授業中、うるさくする学生がいます。授業中、うるさくされると、一生懸命勉強したい他の学生に迷惑が掛かりますし、教師にとっても授業の進行が妨げられてしまい、イ […]

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うるさい学生への対応

 

クラスによっては授業中、うるさくする学生がいます。授業中、うるさくされると、一生懸命勉強したい他の学生に迷惑が掛かりますし、教師にとっても授業の進行が妨げられてしまい、イライラさせられます。

 

ですから、そうさせないためにも、うるさい学生に対して、早急に対処する必要があります。もしこれをずっと放っておいて、化石化させてしまうと、授業崩壊を起こしてしまう危険性があります。

 

そこで、今日はうるさい学生への対応方法を書きたいと思います。

 

注意する

 

これはもっともオーソドックスな方法なのですが、うるさい学生に対して、「うるさい」と注意します。

 

1回目は軽く注意して、様子を伺います。それでもまたうるさくしたら、2回目は大声で怒鳴り散らします。その後、教科書を取り上げて、教室の外へ出させます。怒鳴り散らす場面は俳優になったつもりで、迫真の演技をする必要があります(笑)。なぜなら、これが効果を発揮させるからです。

 

教室を出させるのは学生の勉強する権利を奪うから言語道断だと言う意見が出るかもしれませんが、ただ、教師には教室の学習環境を整える義務があります。

 

私はかつて男子学生のみならず、女子学生も教室から追い出したことがあります。ただ、女子学生にあまり強く怒鳴ると、泣いてしまう場合もありますので、注意が必要ですが。

 

また、女子学生と関係を一度壊すと、修復するのはとても困難です。これは男性教師の宿命とも言いますか。ですから、男性教師の場合は女子学生への扱いには細心の注意を払う必要があります。

 

ただ、一般的に女子学生は真面目な学生が多いですので、注意する場面はあまりないのですが。年に1回あるかどうかという感じです。

 

一般的に追い出された学生は授業が終わった後、必ず謝りに来ます。そのときに、教科書を返しながら、次からは気を付けるようにと伝えると同時に、今後は一緒にしっかり勉強しようと言って、励ましてあげると良いです。

 

当てまくる

 

うるさい学生に当てまくるのも1つの方法です。

 

当てまくることで、うるさくさせないようにすることができます。当然、授業を聞いていないと、答えることができませんから、自然に集中して、授業を聞くようになります。

 

また、一番前の席に座らせるのも効果的です。うるさくする学生はたいてい一番後ろの席に座っていますので。

 

黙る

 

「押してダメなら、引いてみろ」という言葉がありますが、これと同じ感じで、教育の世界では「黙らせるなら、黙ってみろ」というのがあります(笑)

 

うるさくする学生は案外自分がうるさくしていることに気付いていない学生が多いですので、それに気付かせるために、教師は授業を止めて、突然黙るのが良いです。「男は黙って黒ラベル」ではありませんが(笑)、静かになるまで、ずっと黙っています。

 

そうすることで、自然にうるさくしていた学生が静かになります。私はこれが一番効果的な方法だと思います。ただ、一時授業が中断してしまうのが、欠点なんですが。

 

もしそれでもずっとうるさくしていたら、次は自然に一生懸命勉強したい学生たちが、その学生を罵り始めますので、それで静かになります。

 

班主任に報告する

 

これは最終手段なのですが、何度注意してもダメでしたら、班主任に報告すると良いです。中国の大学には各クラスに各クラスを統率している先生がいます。その先生を班主任と言います。

 

どうしても自分の力だけでは解決できない場合はそのクラスの班主任に「この学生はうるさいので、授業を受けさせたくありません」と言ったり、「私はもうこのクラスで授業をやれません」と抗議したら、班主任がその学生を注意してくれたり、クラスで対策を考えてくれます。

 

本来であれば、学生がうるさくするのは教師の授業がつまらないのが第一の原因なのかもしれませんが、ただ、中国の大学の場合は一概に教師の授業がつまらないから、学生がうるさくするとは言えません。

 

なぜなら、中国の大学の学生の中には入学当初から日本語に対して興味がなく、まったくやる気がない学生もいるからです。

 

なぜこういう学生が生まれてしまうのかと言いますと、それは中国の大学入試制度に問題があるからです。その問題につきましてはまた後日、改めて書きたいと思います。

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春節聯歓晩会 http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-4177/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-4177/#respond Tue, 05 Feb 2019 13:02:49 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=4177 春節聯歓晩会   中国は今日2月5日旧正月を迎えました。中国にも旧正月を祝うための国民的年越しカウントダウン番組があります。その番組は中国中央電視台が放送する春節聯歓晩会です。この番組は略して春晩と言われていま […]

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春節聯歓晩会

 

中国は今日2月5日旧正月を迎えました。中国にも旧正月を祝うための国民的年越しカウントダウン番組があります。その番組は中国中央電視台が放送する春節聯歓晩会です。この番組は略して春晩と言われています。

 

日本では春晩は中国版紅白歌合戦と言っていますが、ただ、視聴者数は7億人以上おり、2012年には「世界で最も多くの人が視聴する番組」としてギネス記録に認定されていますので、その形容の仕方は正しくないように思います。

 

また、春晩は紅白歌合戦とは違い、歌だけではなく、絢爛豪華なパフォーマンスやコント、京劇、手品などが披露されます。

 

 

私は今年も見たのですが、春晩はやはり何度見ても感動します。なぜなら、春晩はまるでオリンピックの開幕式かと思うようなパフォーマンスが永遠と続くからです。

 

それに、春晩は旧正月のお祝いがメインですので、番組中ずっと旧正月にまつわる歌が歌われたり、旧正月をテーマとした踊りやコントなどが披露されます。ですから、春晩を見ると、14億人の中国人が1つにまとまって、旧正月を祝っている姿を見ることができます。

 

劉謙のスーパーマジック

 

今年の春晩で私が一番興奮したのが劉謙さんのスーパーマジックです。劉謙さんは台湾出身のマジシャンで、日本のテレビ番組にもよく出演しています。

 

劉謙さんは台湾の大学の日本語学科出身ですので、とても日本語が流暢です。しかも、イケメンですので、中国や台湾のみならず、日本の女性たちにもとても人気があります。

 

 

こちらが今年の春晩での劉謙さんのスーパーマジックです。なんと銀色の急須の中から様々な飲み物が次々と出て来ます。これはもう手品ではなく、魔術、いや魔法です。

 

私もいつか劉謙さんのようなマジシャンになって、授業中、マジックという催眠術で、学生たちを自分の授業ワールドに引き込ませてみたいです(笑)

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敬語カルタ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-109049/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-109049/#respond Tue, 25 May 2021 11:52:48 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=109049 敬語カルタ   中国の学生に「日本語で何が一番難しいですか」と聞くと、必ずと言っていいほど「敬語です」と答えが返ってきます。特に、学生にとっては尊敬語と謙譲語の使い分けがとても難しいようです。なぜなら、中国語は […]

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敬語カルタ

 

中国の学生に「日本語で何が一番難しいですか」と聞くと、必ずと言っていいほど「敬語です」と答えが返ってきます。特に、学生にとっては尊敬語と謙譲語の使い分けがとても難しいようです。なぜなら、中国語は日本語のように敬語が体系化されていないからです。

 

そのため、学生が敬語を使うとき、尊敬語を使うべきところに謙譲語を使ったり、逆に謙譲語を使うべきところに尊敬語を使ったりしてしまいます。

 

それならまだ良いのですが、そもそも敬語を使おうとすらしない学生も多数存在しています。ですから、3、4年生になっても敬語が一切使えず、1年生と同じように「先生はご飯を食べましたか。」とか「明日先生の寮に行きます」などと言う学生が多数います。

 

ただ、私は学生から一切敬語を使わずに話し掛けられるのに慣れてしまっているため、逆に敬語を使って話し掛けられると、違和感を感じるようになってしまったのですが(笑)

 

中国の学生はとても素直ですので、会話が終わった後によく「私の敬語は下手です。先生に失礼を与えていたら、すみません」と言ってきます。そのとき、私は「敬語が上手に使えることよりも、〇〇さんのその他人を思いやる気持ちのほうがもっと大事です」と言ってあげています(笑)

 

日本語教師と話すぐらいなら、敬語を一切使わず話しても、ぜんぜん問題ないのですが、もし日系企業の面接を受けたり、日系企業で働いたりするときには敬語を使えなければ、不利になってしまいます。なぜなら、日系社会は完全なる縦社会ですので、敬語を使えるかどうかが出世の鍵を握っていると言っても過言ではないからです。

 

ただ、実際は敬語が使えるかどうかよりも、上司にいかに胡麻を擂れるかどうかが鍵を握っているのだと思いますが(笑)。ですから、私の持論としては敬語の練習よりも胡麻を擂る練習をたくさんさせたほうが良いと思っているのですが(笑)

 

授業で敬語を体系的に教えるときは尊敬語と謙譲語の特別な形から教えることが多いと思います。なぜなら、尊敬語と謙譲語の特別な形が一番格式が高い敬語だからです。

 

ただ、この尊敬語と謙譲語の特別な形を講義形式だけで教えても、なかなか覚えてもらえないのが現状です。なぜなら、そこには楽しさがなく、苦痛だけしかないからです。

 

そこでその苦痛を取り除き、楽しく覚えてもらえるのが敬語カルタです。私はオンライン授業では敬語カルタをするのは難しいのですが、対面授業や日本語コーナーではよくやっていました。

 

五十音ゲームと五十音カルタ
五十音ゲーム五十音ゲームはカルタのように五十音の文字を早く取るゲームです。五十音を教え終わった後にすぐやると良いです。平仮名を教え終わった後は平仮名で、片仮名を教え終わった後は片仮名でやると、とても効果的です。五十音ゲームは1グループ4人ぐらいでやると良いです。まず、五十音のカードをこのように机の上や床の上に広げます。その後、教師が適当に五十音を1つずつ言っ...

 

この敬語カルタは1年生にやる五十音カルタをもとにして、考え出しました。実際日本の小学校の国語の授業でも敬語カルタをやっている先生もいらっしゃるようです。

 

カルタは子供染みているかもしれませんが、中国の学生はとても素直ですので、1度やると白熱してくれます。学生の中には「もう1度やりましょう」とか「明日もやりましょう」とか言ってくる学生もいるぐらいです。もしかすると中国にはカルタ遊びのようなものがないからなのかもしれません。

 

敬語カルタは自作ですぐに作ることができます。厚紙を用意して、そこによく使われる特別な形の尊敬語と謙譲語を書くだけです。たとえば、尊敬語であれば「召し上がる」「おっしゃる」、謙譲語であれば「いただく」「申す」などです。

 

敬語カルタは枚数が少ないですので、2人ペアでバトルすると良いと思います。最初は尊敬語だけで、次に謙譲語だけでやると良いと思います。

 

〈敬語カルタの手順〉

 

①教師が動詞を言う。例「いる」

 

②学生がその動詞の敬語を取る。例「いらっしゃる」

(その敬語を使って、正しい文を作ることができたら、点数をもらえるというルールにしても良いと思います。)

 

③①~②を繰り返す。

 

④すべて読み終えたら、学生が取った枚数を数える。

(一番多く枚数を取った人を優勝にすると良いと思います。同じ枚数であれば、その学生たちで優勝決定戦バトルを行うのも良いと思います。)

 

 

バリエーションとして、尊敬語と謙譲語を混ぜて、やるのも良いと思います。両方を混ぜると、尊敬語と謙譲語の2つを取らなければならない場合(見る 尊敬語「ご覧になる」 謙譲語「拝見する」)や尊敬語だけ、謙譲語だけを取らなければならない場合(くれる 尊敬語「くださる」 会う 謙譲語「お目にかかる」)もあるので、難易度が上がりますが、その分頭と手をフル回転させなければならないので、更に学生たちの戦いに火を付けさせることができます。

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原因の「で」と「から」の使い分け http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-311339/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-311339/#respond Sun, 20 Mar 2022 11:24:02 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=311339 原因の「で」と「から」の使い分け   格助詞の「で」と「から」には原因の用法があります。   栄養不足で、病気になってしまった。〇 栄養不足から、病気になってしまった。〇   こちらの例文の […]

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原因の「で」と「から」の使い分け

 

格助詞の「で」と「から」には原因の用法があります。

 

栄養不足で、病気になってしまった。〇

栄養不足から、病気になってしまった。〇

 

こちらの例文の場合は「で」と「から」どちらも使うことができます。

 

地震で、新幹線が止まった。〇

地震から、新幹線が止まった。×

 

こちらの例文の場合は「で」は使うことができますが、「から」は使うことができません。

 

その理由は原因の「から」は必ず原因の起点とそれによって生じる過程が必要だからです。なぜなら、格助詞「から」はすべての用法に「起点」の作用が生じるからです。ですから、原料の用法と同じく、原因に起点とそれによって生じる過程が含まれていなければ、「から」は使えません。

 

栄養不足の例文は栄養不足が病気になった原因の起点になっており、それによって生じる過程も含まれているため、「から」が使えます。つまり、病気になった原因は栄養不足、例えばコンビニ弁当ばかり食べていたことが起因となり、栄養バランスが偏ってしまったために、体に異変が起き始め、その結果、病院に行って、検査を受けたら、病気になっていたという過程が含まれているのです。

 

一方、地震の例文は地震が起点となっていますが、それによって生じる過程が含まていないため、「から」が使えません。つまり、この場合は地震が起きた結果、すぐに新幹線が止まっているので、原因の起点から生じる過程が含まれていないのです。

 

しかしながら、運転手さん目線で見ると、新幹線を止めるまでの過程はありますが。ただ、その場合、どういう例文を作れば、「から」が使えるのかが思い浮かばないのですが。「地震から、新幹線を止めた」では非文になってしまいますので。

 

あれこれ文を考えてみると、なんだか「から」の使い方がいまいち分からなくなってきてしまいました(笑)。まだまだ研究しなければなりません。

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日本に一時帰国して困ること http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3681/ http://irohanihoheto.bloggle.jp/post-3681/#respond Thu, 06 Sep 2018 13:06:14 +0000 http://irohanihoheto.bloggle.jp/?p=3681     日本に一時帰国して困ること     日本に一時帰国すると、中国と中国語が恋しくなり、中国へ戻ると、日本と日本語が恋しくなります。これは夏が来ると、冬が恋しくなり、冬が来ると […]

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日本に一時帰国して困ること

 

 

日本に一時帰国すると、中国と中国語が恋しくなり、中国へ戻ると、日本と日本語が恋しくなります。これは夏が来ると、冬が恋しくなり、冬が来ると、夏が恋しくなる心境と似ているかもしれません。

 

日本に一時帰国すると、困ることが3つあります。

 

 

お金がすぐなくなる

 

 

 

日本と中国とでは物価水準が違いますので、中国の給料で生活すると、すぐにお金がなくなってしまいます。中国のスーパーで買い物するときは、大学からもらっている給料は中国元なのに、なぜか知りませんが、いつも日本円を基準にして買い物をしている自分がいます。おそらく、日本円を基準にして考えると、とても安く感じるので、お金持ち感に浸れるからだと思うのですが(笑)

 

逆に、日本のスーパーで買い物するときは、大学からもらっている給料は中国元なので、中国元を基準にして、買い物をしていますので、とても高く感じてしまいます。

 

ですから、物を買うとき、とても躊躇してしまいます。例えば、日本語の専門書を買うときなんかは中国に比べてかなり高いですから、買おうか買うまいか1時間ぐらい悩んでいる自分がいます。

 

 

話題についていけない

 

 

 

私は中国にいるとき、日本のテレビは全然見ませんので、日本に帰ると、話題についていけないことが多いです。テレビを見ていても、今売れている俳優さんや女優さんの名前がわからなかったり、今日本で流行している歌や物、流行語などもわかりません。

 

ですから、久しぶりに日本へ帰ってきたときは、もう浦島太郎状態となってしまっています。そのため、友達との会話が弾みません。いつも「この人誰?」とか「それは何?」とか「その言葉はどんな意味?」とか聞いています。まるで幼稚園の子供のようになってしまっています。

 

例えば、最近の例では、「ザッピング」という言葉の意味がわかりませんでした。日本語教師は言葉に敏感でなければなりませんので、私は日本語教師失格かもしれません。

 

お使いを頼まれる

 

 

これが一番困ることなんですが、日本へ一時帰国すると、中国の友人や知り合い、学生たちから日本の物をあれやこれや買ってきてとお使いを頼まれてしまいます。

 

日本の製品がジャパンブランドとして、信頼されているのは嬉しいことなのですが、ただ、こちらの立場としてはとても困ると言いますか。頼まれたら、お店に行って、その商品を探さなければなりませんし、また、代金は後払いのことが多いですので、その代金もまず自分で立て替えておかなければなりません。

 

また、買った後も心配事はつきません。なぜなら、飛行機には荷物の重量制限がありますので、頼まれた物を買ったら、重量制限を越えてしまうのではないかという心配がつきまとうからです。それに、重い荷物を持って、大学まで帰らなければならないという憂鬱もつきまといます。

 

今は中国でもネットなどで日本の製品を買えますので、私は多少高くついてもそっちで買ってくれよって思う今日この頃なんですが(笑)

 

学生たちの勘違い

 

 

学生たちは大学で働いている日本語教師はお金持ちだと思っている節があります。なぜなら、いつも「先生の給料は1万元ぐらいですか」と聞かれるからです。どうやら学生たちは外教の給料の相場を知らないようです。ですから、先生は毎日美味いものを食べていると思われていたりします。

 

そう思われているため、いつも割り勘にしていると、もしかすると、この先生はケチだと思われているかもしれません(涙)。ですから、それは大きな誤解であることを声を大にして言いたいのですが。

 

前、私は日本語学科の先生たちや学生たちから「学校近くの屋台は衛生的に良くありませんから、そこでは食べないようにしてください」と言われたことがあります。そのとき、私はそれは大きなお世話だと言いたくなりました。屋台で食べるなと言われたら、この安月給でどこで食べれば良いというのでしょうか。

 

毎日、学食ばかりでは飽きますし、だからと言って、毎日レストランでご飯を食べるわけにもいきませんし。ですから、自分で作るのが一番かもしれません。そうすれば、屋台で学生に見つかって、怒られることもありませんので(笑)

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