中国のネット規制
中国のネット利用者数が7億3100万人を超えました。これは欧州全体の人口並みです。このように中国のネット市場はとても大きいので、中国のIT業界はものすごく巨大な産業になっています。
このようにネット利用者数が増え続けてきているため、中国政府は政府批判などを抑え込むために、ネット規制を強化しています。
特に、国外のサイトの閲覧がとても厳しく制限されており、今、現在、世界の主要1000サイトのうち、グーグルやユーチュブ、フェイスブック、ツイッターなどの言論などが激しい135のサイトが閲覧不能状態になっています。つまり、中国にとって都合の悪いサイトは全部検閲の対象になっています。
もちろん日本のサイトも規制の対象になっており、日本のサイトにアクセスすると、「このページは表示できません」と表示されるページもあります。中にはブログも見られないものもあります。
また、国民のネット利用状況を監視するために、約200万人の監視員が常にネット上での言論を監視してしまいます。
ネット規制を潜り抜けられるVPN
中国人にとっても、日本人にとってもやはり海外サイトが閲覧できないのはとても不便です。こういうネット規制状況ですので、今、中国で大活躍しているのがVPN(仮想プライベートネットワーク)です。VPNを利用すれば、中国政府に規制されているサイトもすべて閲覧できるようになります。
VPNサービスを提供している企業は世界中にあります。もちろん中国にもありますし、日本にもあります。
私は中国企業のVPNサービスは利用したことがないので、利用料はわからないのですが、日本企業のVPNサービスはだいたい1か月1000円(約66元)ぐらいです。
VPNサービス行っている主な日本企業にはチョモランマVPN、スイカVPN、セカイVPNなどがあります。この中で、特にお勧めなのがチョモランマVPNです。こちらのチョモランマVPNは日本のクレジットカードがなくても、paypal(オンライン決済システム)で支払うことができます。
お勧め無料VPN
無料で閲覧できるサイトにわざわざお金を払うのはもったいないと思われる方は筑波大学の学術実験プロジェクトが提供している『VPN Gate』を利用する方法もあります。こちらのVPN Gateは無料で利用できます。
中国国内にも無料で利用できるVPNサービスがありますが、セキュリティ対策などがしっかり行われていないのが実情です。しかしながら、こちらのVPN Gateは筑波大学が運営しているだけあって、セキュリティ対策もしっかり行われています。
ですから、無料でVPNを利用したい方はこちらのVPN Gateがお勧めです。私もよく利用しています。
しかも、こちらのVPN GateはIDやパスワードも要りません。専用ソフトをダウンロードした後、世界各国にある中継サーバーの中から1つ選択して、接続するだけで、すぐに使えます。ですから、とても便利です。
ただ、こちらのVPN Gateは中国政府からしっかりマークされており、中国国内から専用ソフトをダウンロードすることができません。
ですから、こちらをどうしても利用したい方は日本へ帰国したときに、専用ソフトをダウンロードするか、あるいは、中国国内で先にVPNサービスを行っている企業の無料体験版に申し込み、そのVPNに接続をしてから、専用ソフトをダウンロードすると良いです。
VPNまで許可制に
このようにVPNは中国滞在の日本人にとっては無くてはならないものなのですが、しかしながら、2017年1月22日に中国政府からある通達が出されました。その通達は「政府の許可なくインターネットのVPNの提供を禁じる」というものです。
この通達により、中国の「Great Firewall」と呼ばれるネット検閲システムが更に強化されることになり、今後は政府から許可を得ていないVPNは一切利用できなくなってしまいます。そのため、「壁越え」と言われる海外サイトの閲覧が一層難しくなってしまいます。
おそらく今回の規制により日本のVPNサービスの会社も利用できなくなるのではないかと思われます。ですから、今後の日本のVPNサービスの会社の対応が気になるところです。日本のVPNサービスの会社もビジネスですから、きっと何らかの対策を講じてくれるとは思うのですが。
私も今VPNを利用しているので、明日からVPNが使えなくなるのではないかと心配しながら、毎日インターネットをしています。なぜなら、VPNが使えなくなると、私が利用しているほとんどのサイトが見られなくなり、中国に居ながらにして、真の情報が入手できなくなってしまうからです。
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